中2理科「化学変化」だれでもわかる!化学反応式のつくり方

 前回の記事「元素記号と化学式を覚えよう!に引き続き、今回は化学反応式のつくり方について解説していきたいと思います。

 中2で学習する代表的な化学反応式も紹介していますので、ぜひご覧下さい。

◎今回の内容は以下の通りです。

元素記号と化学式のおさらい

化学反応式のつくり方

代表的な化学反応式

 この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。

 ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。

 ※サムネイルはサンサンさんによる写真ACからの写真

①元素記号と化学式のおさらい

 前回の記事でも、元素記号と化学式について詳しく解説しましたが、化学反応式を学習する上で不可欠な知識ですので、簡単におさらいしておきましょう!

 元素記号とは、原子をアルファベット1文字か2文字で表したものでした。

 アルファベット2文字の元素記号は、1文字目が大文字で2文字目が小文字です。

 (例)

 ・水素→H

 ・酸素→O

 ・銅→Cu

 ・ナトリウム→Na

勉強している少年のイラスト

 化学式とは、物質を元素記号を用いて表したものです。

 分子をつくる物質の化学式は、分子を元素記号で表します。

 (例)

 ・水→H₂O

 ・二酸化炭素→CO₂

 分子をつくらない物質の中で、銅や銀のような原子が集まってできている金属については、1個の原子を元素記号で表します。

 (例)

 ・銅→Cu

 ・銀→Ag

 さらに分子をつくらない物質の中で、酸化銅のように銅原子と酸素原子が1:1で集まってできているものは

 ・酸化銅→CuO

 と表します。

 他にも塩化ナトリウムなども、塩素原子とナトリウム原子が1:1で集まってできているので、

 ・塩化ナトリウム→NaCl

 と表します。

 「元素記号と化学式とは何か」確認することができましたか?

 「大丈夫!」という人は、ひきつづき化学反応式のつくり方について解説していきますので、読み進めていって下さいね。

一生懸命、勉強している女の子


②化学反応式のつくり方

 ここからは、化学反応式のつくり方を説明していきたいと思います。

 水の電気分解を例に、化学反応式のつくる手順について見ていきましょう!

 ①物質名で式をつくる

 まずはじめに、物質名で式をつくります。

 水の電気分解では、水から水素と酸素ができます。

 物質名を使い式で表すと、

水→水素+酸素

 となります。

 ②物質名を化学式になおす

 ①でつくった式の物質名を化学式になおします。

 それぞれの物質名の化学式は以下の通り。

 ・水→H₂O

 ・水素→H₂

 ・酸素→O₂

 よって、物質名を化学式になおすと次のような式になります。

H₂O→H₂+O₂

笑顔で挙手している男の子のイラスト

 ③左辺と右辺の係数を合わせる

 最後に、②でつくった式の左辺と右辺の原子の数を合わせます。

 もう一度、先ほどの式を見てみましょう。

H₂O→H₂+O₂

 左辺は、水素原子が2個、酸素原子が1個

 右辺は、水素原子が2個、酸素原子が2個

 右辺の方が酸素原子が多いので、左辺のH₂Oを2個にして、左辺と右辺の酸素原子の数を合わせます。

   ↓

2H₂O→H₂+O₂

 今度は、左辺水素原子が4個、酸素原子が2個

 右辺は、水素原子が2個、酸素原子が2個

 左辺の方が水素原子が多いので、右辺のH₂を2個にして、左辺と右辺の水素原子の数を合わせます。

   ↓

2H₂O→2H₂+O₂

 今度は、左辺水素原子が4個、酸素原子が2個

 右辺も、水素原子が4個、酸素原子が2個

 左辺と右辺の原子の数がすべて合ったので、この式が水の電気分解の化学式になります。

笑顔で挙手している女の子のイラスト

 化学反応式のつくり方は理解できましたか?

 ↓に化学反応式をつくる手順をまとめたので、もう一度確認にしておきましょう!

 化学反応式をつくる手順

 ①物質名で式をつくる

   ↓

 ②物質名を化学式になおす

   ↓

 ③左辺と右辺の係数を合わせる

手を挙げて答えようとしている勉強する子どもたち


③代表的な化学反応式

 ここからは、中学で学習する代表的な化学反応式を紹介したいと思います。

 以下の5つの化学反応式のつくり方について、説明していきますね。

 ①酸化銀の熱分解

 ②炭酸水素ナトリウムの熱分解

 ➂銅の酸化

 ④マグネシウムの酸化

 ⑤鉄と硫黄の化合

①酸化銀の熱分解

(ⅰ)物質名で式をつくる

酸化銀→銀+酸素

(ⅱ)物質名を化学式になおす

 それぞれの物質の化学式は、

 ・酸化銀→Ag₂O

 ・銀→Ag

 ・酸素→O₂

 よって、

Ag₂O→Ag+O₂

(ⅲ)左辺と右辺の係数を合わせる

Ag₂O→Ag+O₂

 左辺は、銀原子2個・酸素原子1個

 右辺は、銀原子1個・酸素原子2個

 右辺の酸素原子の数が多いので、左辺のAg₂Oを2個にして、左辺と右辺の酸素原子の数を合わせます。

   ↓

2Ag₂O→Ag+O₂

 左辺は、銀原子4個・酸素原子2個

 右辺は、銀原子1個・酸素原子2個

 左辺の銀原子の数が多いので、右辺のAgを4個にして、左辺と右辺の酸素原子の数を合わせます。

   ↓

2Ag₂O→4Ag+O₂

 左辺は、銀原子4個・酸素原子2個

 右辺は、銀原子4・酸素原子2個

 左辺と右辺の原子の数がすべて合ったので、この式が酸化銀の熱分解の化学式になります。

勉強に取り組んでいる男の子のイラスト

➁炭酸水素ナトリウムの熱分解

(ⅰ)物質名で式をつくる

炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+水+二酸化炭素

(ⅱ)物質名を化学式になおす

 それぞれの物質の化学式は、

 ・炭酸水素ナトリウム→NaHCO₃

 ・炭酸ナトリウム→Na₂CO₃

 ・水→H₂O

 ・二酸化炭素→CO₂

 よって、

NaHCO₃Na₂CO₃+H₂O+CO₂

(ⅲ)左辺と右辺の係数を合わせる

NaHCO₃→Na₂CO₃+H₂O+CO₂

 左辺は、Na原子1個・H原子1個・C原子1個・O原子3個

 右辺は、Na原子2個・H原子2個・C原子2個・O原子6個

 右辺のNa原子の数が多いので、左辺のNaHCO₃を2個にして、左辺と右辺のNa原子の数を合わせます。

   ↓

2NaHCO₃→Na₂CO₃+H₂O+CO₂

 左辺は、Na原子2個・H原子2個・C原子2個・O原子6個

 右辺は、Na原子2個・H原子2個・C原子2個・O原子6個

 左辺と右辺の原子の数がすべて合ったので、この式が炭酸水素ナトリウムの熱分解の化学式になります。

勉強している女の子のイラスト

※YouTubeにも「炭酸水素ナトリウムの分解」の化学反応式のつくり方についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科「炭酸水素ナトリウムの分解・化学反応式のつくり方」

➂銅の酸化

(ⅰ)物質名で式をつくる

銅+酸素→酸化銅

(ⅱ)物質名を化学式になおす

 それぞれの物質の化学式は、

 ・銅→Cu

 ・酸素→O₂

 ・酸化銅→CuO

 よって、

Cu+O₂→CuO

(ⅲ)左辺と右辺の係数を合わせる

Cu+O₂→CuO

 左辺は、銅原子1個・酸素原子2個

 右辺は、銅原子1個・酸素原子1個

 左辺の酸素原子の数が多いので、右辺のCuOを2個にして、左辺と右辺の酸素原子の数を合わせます。

   ↓

Cu+O₂→2CuO

 左辺は、銅原子1個・酸素原子2個

 右辺は、銅原子2個・酸素原子2個

 右辺の銅原子の数が多いので、左辺のCuを2個にして、左辺と右辺の銅原子の数を合わせます。

   ↓

2Cu+O₂→2CuO

 左辺は、銅原子2個・酸素原子2個

 右辺は、銅原子2個・酸素原子2個

 左辺と右辺の原子の数がすべて合ったので、この式が銅の酸化の化学式になります。

勉強している少年のイラスト

④マグネシウムの酸化

(ⅰ)物質名で式をつくる

マグネシウム+酸素→酸化マグネシウム

(ⅱ)物質名を化学式になおす

 それぞれの物質の化学式は、

 ・マグネシウム→Mg

 ・酸素→O₂

 ・酸化マグネシウム→MgO

 よって、

Mg+O₂→MgO

(ⅲ)左辺と右辺の係数を合わせる

Mg+O₂→MgO

 左辺は、Mg原子1個・酸素原子2個

 右辺は、Mg原子1個・酸素原子1個

 左辺の酸素原子の数が多いので、右辺のMgOを2個にして、左辺と右辺の酸素原子の数を合わせます。

   ↓

Mg+O₂→2MgO

 左辺は、Mg原子1個・酸素原子2個

 右辺は、Mg原子2個・酸素原子2個

 右辺のMg原子の数が多いので、左辺のMgを2個にして、左辺と右辺のMg原子の数を合わせます。

   ↓

2Mg+O₂→2MgO

 左辺は、Mg原子2個・酸素原子2個

 右辺は、Mg原子2個・酸素原子2個

 左辺と右辺の原子の数がすべて合ったので、この式がマグネシウムの酸化の化学式になります。

一生懸命、勉強している女の子

⑤鉄と硫黄の化合

(ⅰ)物質名で式をつくる

鉄+硫黄→硫化鉄

(ⅱ)物質名を化学式になおす

 それぞれの物質の化学式は、

 ・鉄→Fe

 ・硫黄→S

 ・硫化鉄→FeS

 よって、

Fe+S→FeS

(ⅲ)左辺と右辺の係数を合わせる

Fe+S→FeS

 左辺は、鉄原子1個・硫黄原子1個

 左辺は、鉄原子1個・硫黄原子1個

 左辺と右辺の原子の数がすべて合っているので、この式が鉄と硫黄の化学式になります。

楽しそうに勉強する子どもたち

 ここまで説明してきた「化合反応式のつくり方」についての問題を↓に載せていますのでチャレンジしてみて下さい!

【問題】以下の化学反応式を書きましょう。

 (1) 水の電気分解

 (2) 酸化銀の熱分解

 答えは↓のようになります。

 (1) 水の電気分解

  ① 言葉で式をつくる

      水→ 水素+酸素

  ② 言葉を化学式に変える

    H₂O→ H₂+O₂

  ③ 各化学式の係数を合わせる

    2H₂O→ 2H₂+O₂【答】

 (2) 酸化銀の熱分解

  ① 言葉で式をつくる

      酸化銀→ 銀+酸素

  ② 言葉を化学式に変える

    Ag₂O→ Ag+O₂

  ③ 各化学式の係数を合わせる

    2Ag₂O→ 4Ag+O₂【答】

 どうでしたか?すべて正解することができましたか?

 必ず覚えておかなければならない所ですので、間違ったものはしっかり覚えておきましょう!

※YouTubeに「化学反応式のつくり方」についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科「化学反応式のつくり方」


記事のまとめ

 以上、中2理科で学習する「化学反応式のつくり方について、説明してまいりました。

 いかがだったでしょうか?
 
 
◎今回の記事のポイントをまとめると…

化学反応式をつくる手順

(1)物質名で式をつくる

  ↓

(2)物質名を化学式になおす

  

(3)左辺と右辺の係数を合わせる

代表的な化学反応式

(ⅰ)酸化銀の熱分解

 2Ag₂O→4Ag+O₂

(ⅱ)炭酸水素ナトリウムの熱分解

 2NaHCO₃→Na₂CO₃+H₂O+CO₂

(ⅲ)銅の酸化

 2Cu+O₂→2CuO

(ⅳ)マグネシウムの酸化

 2Mg+O₂→2MgO

(Ⅴ)鉄と硫黄の化合

 Fe+S→FeS

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。