中1理科「密度の計算問題」この3つのパターンを理解しよう!

 中学1年の理科で学習する「密度

 今回は、「密度とは何か?」「密度の計算問題」について、詳しく説明していきたいと思います。

 この記事でお教えする内容は、以下の通りです。

 ①密度とは何か?

 ②体積・質量から密度を求める計算問題

 ③密度・体積から質量を求める計算問題

 ④密度・質量から体積を求める計算問題

 この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。

 ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。

①密度とは何か?

 「密度」とは、体積1㎤当たりの質量(g)のことです。

 まずは、密度を求める方法について考えてみましょう。

 例えば、15㎤で60gの物体があったとします。

 この物体の密度を求めるにはどうしたらよいか、考えてみましょう。

 15㎤ ー 60g

     ↓

   1㎤ ー □g

 15㎤を15で割れば1㎤になります。

 同じように60gも15で割れば、1㎤のときの質量□gを求めることができますよね。

 計算してみると、

 60(g)÷15=4(g)

 よって、1㎤のときの質量□gは4gだということがわかりました。

 1㎤当たり4gであることを、密度の単位であるg/㎤(グラム毎立方センチメートル)を使い、4g/㎤と表すことができます。

 つまり密度(g/㎤)を求める場合、物体の質量(g)をその体積(㎤)で割って求めることができます。

白衣を着て実験をしている理科の男性教師のイラスト

 また密度は、物質の種類によって値が決まっています。

 例えば、銅なら8.96g/㎤鉄なら7.87g/㎤、そして水は1.00g/㎤というように、密度の値が決まっています。

 よって、ある物体が何の物質でできているのか調べたい場合、その密度を求めればよいということです。

 例えばここにある物体があって、何の物質でできているのか知りたいとします。

 その物体の体積は20㎤で、質量は15.74gだったとします。

 密度を求めると、

 15.74(g)÷20(㎤)

 =7.87(g/㎤)

 密度が7.87g/㎤の物質は…、

 そう、鉄でしたよね(ちょっと上の行に書いています!)

 よって、この物体は鉄でできていることが分かりました。

楽しそうに勉強する子どもたち


②体積・質量から密度を求める計算問題

 密度の計算問題の3つのパターンのうち、まず1つ目のパターンを見ていきましょう。

 1つ目のパターンは、体積と質量の値が与えられていて、密度を計算で求める問題です。

 密度は、質量を体積で割れば求めることができましたね。

 密度(g/㎤)

   = 質量(g)÷体積(㎤)

 それでは、密度を求める計算問題を解いてみましょう!

 ↓に問題がありますので、チャレンジして下さい!

【問題】以下の問いに答えましょう。

  (1) 質量39.5g、体積5.0㎤の物質の密度を求めなさい。

  (2) 質量8.1g、体積3.0㎤の物質の密度を求めなさい。

 問題の解答・解説は、↓の通りです。

 (1)の解答・解説

 密度は、”密度=質量÷体積“を計算すれば求めることができました。

 質量は39.5g、体積は5.0㎤なので、これらの値を↑の式に当てはめると、

 39.5(g)÷5.0(㎤)=7.9(g/㎤)

 よって、(1)の物質の密度は7.9(g/㎤)であることが求まりました。

 (2)の解答・解説

 密度は、”密度=質量÷体積“を計算すれば求めることができました。

 質量は8.1g、体積は3.0㎤なので、(1)と同様にこれらの値を↑の式に当てはめると、

 8.1(g)÷3.0(㎤)=2.7(g/㎤)

 よって、(2)の物質の密度は2.7(g/㎤)であることが分かりましたね。

 質量と体積の値が与えられていて、密度を求める計算問題は、質量を体積で割れば密度を求めることができます。

 このパターンの問題が密度の計算問題の基本ですので、しっかり理解しておきましょう!

手を挙げて答えようとしている勉強する子どもたち


③密度・体積から質量を求める計算問題

 密度の計算問題の3つのパターンのうち、2つ目のパターンを見ていきましょう。

 2つ目のパターンは、密度と体積の値が与えられていて、質量を計算で求める問題です。

 ここで質量を求める方法について考えてみましょう。

 例えば、4g/㎤で50㎤の物体があったとします。

 この物体の質量を求めるにはどうしたらよいか、考えてみましょう。

 密度が4g/㎤ということは、1㎤で4gということなので、

   1㎤ ー 4g

     ↓

  50㎤ ー □g

 1㎤を50倍すれば、50㎤になります。

 同じように4gも50倍すれば、50㎤のときの質量□gを求めることができますよね。

 計算してみると、

 4(g)×50=200(g)

 よって、50㎤のときの質量□gは200gだということがわかりました。

 このように質量(g)を求める場合、密度(g/㎤)にその体積(㎤)をかけて求めることができます。

 質量(g) 

 = 密度(g/㎤)×体積(㎤)


④密度・質量から体積を求める計算問題

 密度の計算問題の3つのパターンのうちの、最後のパターンを見ていきましょう。

 3つ目のパターンは、密度と質量の値が与えられていて、体積を計算で求める問題です。

 ここで体積を求める方法について考えてみましょう。

 例えば、6g/㎤で120gの物体があったとします。

 この物体の体積を求めるにはどうしたらよいか、考えてみましょう。

 密度が6g/㎤ということは、1㎤で6gということなので、

   1㎤ ー 6g

    ↓

  □㎤ ー 120g

 6gを20倍すれば、120gになります。

 同じように1㎤も20倍すれば、120gのときの体積□㎤を求めることができますよね。

 計算すると、

 1(㎤)×20=20(㎤)

 よって、120gのときの体積□㎤は、20㎤だということがわかりました。

 ここでのポイントは、20倍という数字をどうやって求めるたかということです。

 それは、質量120gを密度6g/㎤で割ることによって、求めることができます。

 このように体積(㎤)を求める場合、その質量(g)を密度(g/㎤)で割って求めることができます。

 体積(㎤) 

 = 質量(g)÷密度(g/㎤)

 それでは最後に、質量と体積を求める計算問題を解いてみましょう!

 ↓に問題がありますので、チャレンジして下さい!

【問題】以下の問いに答えましょう。

  (1) 密度7.9g/㎤、体積8.0㎤の物体の質量を求めなさい。

  (2) 密度2.7g/㎤、質量10.8gの物体の体積を求めなさい。

 問題の解答・解説は、↓の通りです。

 (1)の解答・解説

 質量は、”質量=密度×体積“を計算すれば求めることができました。

 密度は7.9g/㎤、体積は8.0㎤なので、これらの値を↑の式に当てはめると、

 7.9(g/㎤)×8.0(㎤)=63.2(g)

 よって、(1)の物質の質量は63.2(g)であることが求まりました。

 (2)の解答・解説

 体積は、”体積=質量÷密度“を計算すれば求めることができました。

 質量は10.8g、密度は2.7g/㎤なので、これらの値を↑の式に当てはめると、

 10.8(g)÷2.7(g/㎤)=4.0(㎤)

 よって、(2)の物質の体積は4.0(㎤)であることが求まりました。

※YouTubeに「密度を求める計算問題」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科・計算問題「密度を求める計算問題」


記事のまとめ

 以上、中1理科で学習する「密度の計算問題」について、説明してまいりました。

 いかがだったでしょうか?

・今回の記事のポイントをまとめると…

密度とは何か?  

・「密度」とは1㎤当たりの質量

・「密度」は物質の種類によって決まっている

質量・体積から密度を求める計算問題  

密度(g/㎤)=質量(g)÷体積(㎤)

密度・体積から質量を求める計算問題 

質量(g)=密度(g/㎤)×体積(㎤)

密度・質量から体積を求める計算問題 

体積(㎤)=質量(g)÷密度(g/㎤)

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。

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