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中1理科「活きている地球」火山岩と深成岩の覚え方をまとめてみた!

岩石がいっぱい写っている写真

 今回は、苦手な中学生が多い『火山岩と深成岩』の覚え方について、詳しく解説していきたいと思います。 

 この単元は覚えることが多すぎて、暗記が苦手な人にとってはつらいと思います。

 この記事では、できる限り分かりやすく説明して、覚えやすい暗記法を紹介していますので、ぜひ最後までご覧下さい。

◎お教えする内容は、以下の通りです。

『火成岩』ってなに?

火山岩と深成岩のつくりの覚え方

火山岩と深成岩の種類の覚え方

火山岩と深成岩の練習問題

 この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。

 ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。

※サムネイルはエンリケさんによる写真ACからの写真

①『火成岩』ってなに?

 マグマが冷え固まってできた岩石のことを火成岩といいます。

 この火成岩は、さらに火山岩』と『深成岩』に分類することができます。

     

 ここからは火山岩と深成岩の違いについて、さらに詳しく説明していきますね。

(ⅰ)『火山岩』ってなに?

 『マグマが地表付近で急速に冷え固まってできた岩石』が、火山岩です。

 火山岩は含まれる鉱物の割合によって、

 ・流紋岩 (りゅうもんがん)

 ・安山岩 (あんざんがん)

 ・玄武岩 (げんぶがん)

 の3つに分類されます。

  

 ↑に挙げた3つの岩石については後で詳しく説明しますので、火山岩は3つの岩石に分けられることを頭に入れておいて下さいね。

(ⅱ)『深成岩』ってなに?

 『マグマが地下深くでゆっくりと冷え固まってできた岩石』が、深成岩です。

 深成岩も含まれる鉱物の割合によって、

 ・花こう岩(かこうがん)

 ・せん緑岩(せんりょくがん)

 ・斑れい岩(はんれいがん)

 の3つに分類されます。

  

 ↑に挙げた3つの岩石については後で詳しく説明しますので、深成岩は3つの岩石に分けられることを頭に入れておいて下さいね。

 ここではたくさんの岩石の名前が出てきたので、混乱した中学生も多いと思います。

 ↓にそれぞれの岩石を分類して整理した図を載せています。

 しっかり確認しておきましょう!


②火山岩と深成岩のつくりの覚え方

 火山岩と深成岩は冷え固まり方が異なるため、それぞれのつくりにも違いがあります。

 ここからは、火山岩と深成岩のつくりと覚え方について詳しく説明していきますね。

(ⅰ)『火山岩』のつくりの特徴

 火山岩のつくりのことを『斑状(はんじょう)組織』といいます。

 まずは↓の図をご覧下さい。

 この図のようなつくりを斑状組織』といい、比較的大きな結晶である『斑晶』と小さな粒である『石基』からできています。

 なぜ火山岩のつくりが『斑状組織』になるのかについて、簡単に説明していきますね。

 火山岩は、地表付近で急速に冷え固まってできた岩石でした。

 このため、結晶になりきれず、小さな結晶にしかなれなかった石基が多くなりました。

 ちなみに斑晶は、マグマが地下にある間にゆっくり冷え固まってできたため、大きな結晶となった部分です。

 注意が必要なポイントとして、『斑状組織』の『』を『班』と書き間違えてしまう人が多いので、気を付けて下さいね。

(ⅱ)『深成岩』のつくりの特徴

 深成岩のつくりのことを『等粒状(とうりゅうじょう)組織』といいます。

 まずは↓の図をご覧下さい。

 この図のようなつくりを『等粒状組織』といい、大きく成長した結晶でできています。

 なぜ深成岩のつくりが『等粒状組織』になるのかについて、簡単に説明しますね。

 深成岩は、地下深くでゆっくり冷え固まってできた岩石でした。

 このため、同じぐらいの大きさに成長した結晶でできた岩石のつくりになりました。

(ⅲ)火山岩と深成岩のつくり・ゴロ合わせ

 ここで、火山岩のつくりが『斑状組織』、深成岩のつくりが『等粒状組織』という組み合わせを覚えるゴロ合わせを紹介しますね。

 そのゴロ合わせが、

 『ハンカチで透視

 です。

 『ハンカチを使って透視しようとしている超能力者』をイメージしてもらうといいと思います。

 ・ハン→ 斑状組織、カ→ 火山岩

 ・透→ 等粒状組織、視→ 深成岩 

※YouTubeに「火山岩と深成岩のつくり」のゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科ゴロ合わせ「火山岩と深成岩のつくり」


③火山岩と深成岩の種類の覚え方

 さきほど、火山岩と深成岩はそれぞれ3つの岩石に分類されることについて軽くふれましたが、ここからは、どう分類されるかその覚え方について詳しく解説していきます。

(ⅰ)鉱物とその種類 

 マグマが冷えるとできる一定の形や色をした結晶のことを、鉱物といいます。 

 そして、この含まれる鉱物の種類や割合によって、火山岩や深成岩が分類されます。

 ということで、火成岩の分類について説明する前に、まずは鉱物の種類を大まかに見ておきたいと思います。

 鉱物は、白色や無色の鉱物である『無色鉱物』と、有色の鉱物である『有色鉱物』の2つに分類されます。

 無色鉱物には↓の2つの鉱物があります。

 セキエイ(石英)

 ・セキエイは、色は無色・白色であり、不規則に割れるという特徴があります。

チョウ石(長石)

 ・チョウ石は色は白色・うす桃色であり、形は柱状・短冊状をしている特徴があります。

 有色鉱物には↓の4つの鉱物があります。

クロウンモ(黒雲母)

 ・クロウンモは、色は黒~褐色であり、形は板状・六角形をしている特徴があります。

カクセン石(角閃石)

 ・カクセン石は、色は濃い緑~黒色であり、形は細長い柱状をしている特徴があります。

キ石(輝石)

 ・キ石は、色は緑~褐色であり、形は短い柱状をしている特徴があります。

カンラン石(橄欖石)

 ・カンラン石は、色は黄緑~褐色であり、形は粒状の多面体をしている特徴があります。

(ⅱ)火山岩と深成岩の種類

 鉱物の種類を押さえたところで、火山岩と深成岩の種類を詳しく見ていきましょう。

 ↓に鉱物の種類と割合によって、火山岩と深成岩がどう分類されるかを表した図を載せているので、まずコチラをご覧下さい。

 上の図を見ていくつか気づいたことがあると思います。

 表の左側に目を向けると、無色鉱物を多く含む深成岩の『花こう岩』と火山岩の『流紋岩』がありますね。

 さらにこれらの岩石の色は白っぽいという特徴があります。

 今度は表の右側に目を向けてみると、有色鉱物を多く含む深成岩の『斑れい岩』と火山岩の『玄武岩』があります。

 さらにこれらの岩石の色は黒っぽいという特徴があります。

 最後に表の真ん中を見ると、無色鉱物と有色鉱物の両方を含む深成岩の『せん緑岩』と火山岩の『安山岩』があります。

 以上の通り、深成岩・火山岩ともに含む鉱物の種類と割合により、それぞれ3つの岩石に分類されるため、火成岩は全部で6つの岩石に分類されます。

(ⅲ)火山岩と深成岩の種類・ゴロ合わせ

 深成岩をさらに分類すると『花こう岩』『せん緑岩』『斑れい岩火山岩をさらに分類すると『流紋岩』『安山岩』『玄武岩になることを説明してきました。

 正直、これを覚えるのはかなり大変ですよね…。

 実際、かなりの中学生が火成岩の種類を覚えるのが苦手だと思います。

 そこで、先ほどの『火成岩の分類』の図の順番通りに、すべての岩石を覚えるゴロ合わせを紹介します。

 このゴロ合わせだと岩石の並び順で覚えることができるので、無色鉱物を多く含む岩石か、有色鉱物を多く含む岩石かが分かるようになり、非常に便利です。

 そのゴロ合わせは、

 『新幹線はカリアゲ

 です。

 ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。

 ・新→ 深成岩

 ・か(ん)→ 花こう岩

 ・線→ せん緑岩

 ・は→ 斑れい岩

 ・カ→ 火山岩

 ・リ→ 流紋岩

 ・ア→ 安山岩

 ・ゲ→ 玄武岩

※YouTubeに「火山岩と深成岩の種類の覚え方」のゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科ゴロ合わせ「火山岩と深成岩の種類」


④火山岩と深成岩の練習問題

 最後に、ここまで学習してきた内容の練習問題を用意しています。

 ↓の問題にチャレンジして、ちゃんと身についたかどうかを確認しておきましょう。

(ⅰ)火山岩と深成岩のつくりの練習問題

【問】( )内に適する語句を答えましょう。

 ・マグマが冷え固まってできた岩石を( ➀ )という。

 ・( ➀ )のうち、マグマが地表付近で急速に冷え固まってできたのは( ② )である。

 ・( ➀ )のうち、マグマが地下深くでゆっくり冷え固まってできたのは( ③ )である。

  

【解答】➀火成岩、②火山岩、③深成岩、④斑状、⑤石基、⑥斑晶、⑦等粒状

(ⅱ)火山岩と深成岩の種類の練習問題

【問】( )内に適する語句を答えましょう。

 ・マグマが冷え固まってできた色や形の異なる結晶を( ➀ )という。

 ・( ➀ )のうち、セキエイやチョウ石などの白っぽいものを( ② )という。 

 ・( ➀ )のうち、クロウンモ・カクセン石・キ石・カンラン石などの黒っぽいものを( ③ )という。

【解答】➀鉱物、②無色鉱物、③有色鉱物、④花こう岩、⑤せん緑岩、⑥斑れい岩、⑦流紋岩、⑧安山岩、⑨玄武岩


記事のまとめ

 以上、中1理科で学習する「火山岩と深成岩の覚え方について、説明してまいりました。

 いかがだったでしょうか?
 
 
◎今回の記事のポイントをまとめると…

火成岩について

 ・火成岩: マグマが冷え固まってできた岩石

 ・火山岩:火成岩のうち、マグマが地表付近で急速に冷え固まってできた岩石 

 ・深成岩:火成岩のうち、マグマが地下深くでゆっくり冷え固まってできた岩石 

火山岩と深成岩のつくり

 ・火山岩のつくり→『斑状組織』(石基と斑晶からなる)

 ・深成岩のつくり→『等粒状組織』

 ・火山岩と深成岩のつくりを覚えるゴロ合わせ

 ⇒『ハンカチで透視

火山岩と深成岩の種類

鉱物: マグマが冷えてできる一定の色や形をした結晶のこと

無色鉱物: 白っぽい鉱物で、セキエイ・チョウ石がある

有色鉱物: 黒っぽい鉱物で、クロウンモ・カクセン石・キ石・カンラン石がある 

・深成岩は、含まれる鉱物の種類や割合により『花こう岩』『せん緑岩』『斑れい岩』に分類される

・火山岩は、含まれる鉱物の種類や割合により『流紋岩』『安山岩』『玄武岩』に分類される

・火山岩と深成岩の種類を覚えるゴロ合わせ

 ⇒『新幹線は、カリアゲ

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。

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