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中学国語『詩の表現技法』をまとめて解説します!

創作中の詩人のイラスト

 今回の記事では、中学国語で学習する『詩の表現技法』について、5つの表現技法を具体例を挙げながら詳しく解説していきたいと思います。

 この記事の内容は、以下の通りです。

   ① 3つの『比喩表現』を詳しく解説!

   ②『倒置法』を詳しく解説!

   ③『対句法』を詳しく解説!

   ④『反復法』を詳しく解説!

   ⑤『体言止め』を詳しく解説!

   ⑥『詩の表現技法』の練習問題

 『詩の表現技法』学校の定期テストや模試でよく出題される分野ですので、この記事を読んでしっかり身に付けましょう!

➀ 3つの『比喩表現』を詳しく解説!

 『比喩(ひゆ)』とは、あるものを他のものにたとえる表現のことです。 

 この比喩表現には、

 ① 直喩

 ② 隠喩 (暗喩)

 ③ 擬人法

 の3つがあります。 

 ここから、これらの3つの比喩表現について詳しく解説していきますね。

(ⅰ)『直喩』について解説!

 『直喩 (ちょくゆ)』とは、「~ようだ」などを用いて、直接明らかにたとえる比喩表現のことです。

 ↓に例を挙げてみますね。

  (例①) あの岩はライオンのようだ

  (例②) この空は青いキャンパスのようだ

 例①では直接的に岩をライオンにたとえており、例②でも直接的に空を青いキャンパスにたとえています。

(ⅱ)『隠喩』について解説!

 『隠喩 (いんゆ)』は『暗喩 (あんゆ)』ともいい、たとえであることを直接示さない比喩表現のことです。

 ↓に例を挙げてみますね。

  (例①) あの岩はライオンだ

  (例②) この空は青いキャンパスだ

 先ほどの直喩の説明で挙げた例文とちがい、例①は直接的には示さずに岩をライオンにたとえており、例②でも直接的には示さず空を青いキャンパスにたとえています。

(ⅲ)『擬人法』について解説!

 『擬人法 (ぎじんほう)』とは、人ではないものを人にたとえる比喩表現のことです。

 ↓に例を挙げてみますね。

  (例①) 山が怒っている

  (例②) 星々がおしゃべりをしている

 例①では人ではない山に対して「怒っている」と人のようにたとえており、例②でも人ではない星々に対して「おしゃべりをている」と人のようにたとえています。


②『倒置法』を詳しく解説!

 ここからは倒置法』について詳しく解説していきたいと思います。

 倒置法(とうちほう)』とは、語順(言葉の順番)を変えることで、意味や印象を強める表現です。 

 より理解を深めるため、↓に3つほど例を挙げていますので、1つずつ見ていきましょう。

  (例①) 輝いている、夜空の星々が。

 この文の本来の語順夜空の星々が輝いている。』ですが、語順を変えて表現されています。

  (例②) そびえている、大きな壁が。

 この文も本来の語順大きな壁がそびえている。』ですが、語順を変えて表現されています。

 (例③) 忘れない、母の笑顔を。

 前の2つの例と同様、この文も本来の語順母の笑顔を忘れない。』ですが、語順を変えて表現されています。


➂ 『対句法』を詳しく解説!

 ここでは対句法』について詳しく解説していきたいと思います。

 対句法(ついくほう)』とは、対になる言葉を同じリズムで並べることで、印象を強める表現です。 

 より理解を深めるため、↓に3つほど例を挙げていますので、1つずつ見ていきましょう。

  (例①) 鳥は空中を飛び
      魚は海中を泳ぐ

 この文では“鳥”と”魚”“空中”と”海中”飛ぶ”と”泳ぐ”がそれぞれ対になっており、さらに2つの文は同じリズムで表現されています。

  (例②) 兄は山で獣を獲り
      弟は海で魚を釣る

 この文も兄”と”弟”山”と”海”獣を獲る”と”魚を釣る”がそれぞれ対になっており、さらに2つの文は同じリズムで表現されています。

 (例③) 海はどこまでも深く
       山はどこまでも高い

 前の2つの例と同様、この文も“海“と”山”“深い“と”高い”がそれぞれ対になっており、さらに2つの文は同じリズムで表現されています。


➃『反復法』を詳しく解説!

 ここでは反復法』について詳しく解説していきたいと思います。

 反復法』とは、同じ言葉や似た言葉をくり返し用いることで、印象を強めたりリズム感を出したりする表現です。 

 より理解を深めるため、↓に2つ例を挙げていますので、1つずつ見ていきましょう。

  (例①) 朝日がのぼる
      朝日がのぼる

 この例文では“朝日がのぼる”という同じ文が2回くり返し使われています。

  (例②) あの日を忘れない
      あの日を忘れない

 この例文でも“あの日を忘れない”という同じ文が2回くり返し使われていますね。


⑤『体言止め』を詳しく解説!

 ここでは体言止め』について詳しく解説していきたいと思います。

 体言止め』とは、文の最後を体言(名詞)で終わることで、強調づけたり、リズムをつけたり余韻を残したりする表現です。 

 より理解を深めるため、↓に2つ例を挙げていますので、1つずつ見ていきましょう。

  (例①) いつも勇気をくれた父の言葉

 この例文では“言葉”という名詞が文の最後使われています。

  (例②) 風でざわざわと揺れている竹林

 この例文でも“竹林”という名詞が文の最後使われていますね。


⑥『詩の表現技法』の練習問題

 ↓に練習問題を載せていますので、チャレンジしてこの記事で学習した内容が身についたかどうか確認してみましょう!

【問】以下の①~⑦の表現として適当なものを、ア~キから選びなさい。

   ① 逃げ惑うたくさんの人々
   ② 月がほほ笑んでいる
   ③ 川が流れていく
     川が流れていく
   ④ 彼の肉体は岩のようだ
   ⑤ 昨日は海に潜り
     明日は山に登る
   ⑥ あの子は天使だ
   ⑦ 走っている、古いバスが。

{ ア 直喩、イ 隠喩、ウ 擬人法、エ 倒置法、オ 対句法、カ 反復法、キ 体言止め }

  解答は↓の通りです。

【解答】①キ、②ウ、③カ、④ア、⑤オ、⑥イ、⑦エ

 いかがだったでしょうか?すべて正解できたでしょうか?

 もし間違えた問題がありましたら、しっかり復習しておきましょう。

YouTubeに『詩の表現技法』をまとめた解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学国語「詩の表現技法・まとめ」


記事のまとめ

 以上『詩の表現技法』について詳しく解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

 記事のポイントを↓にまとめたので、ぜひご覧下さい。

 ①『比喩表現』とは
 ⇒ あるものを他のものにたとえる表現すること
 
 (ⅰ) 直喩:「~ようだ」などを用いて直接明らかにたとえる
 (ⅱ) 隠喩:たとえであることを直接示さない比喩
 (ⅲ) 擬人法:人でないものを人にたとえる表現
 
 
『倒置法』とは
 ⇒ 語順を変えて意味を強める表現
 
 
『対句法』とは
 対になる言葉対照的に並べる表現
 
 
『反復法』とは
 ⇒ 同じ言葉似た言葉くり返し用いる表現
 
『体言止め』とは
 ⇒ 文の最後を体言(名詞)で終わることで、強調づけたりリズムをつけたり余韻を残したりする表現
 

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。

 ご意見・ご感想、質問などございましたら、下のコメント欄にてお願いします!

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