今回も引き続き、中学1年の数学で学習する「比例・反比例」について、記事を書いていきたいと思います。
前回は「関数と比例・反比例ってなに?」という記事をアップしました。
今回は、比例・反比例のグラフのかき方について、
「グラフって、どうかいていいかわからない」
「反比例のグラフが難しい」
という中学生に、基本からわかりやすく丁寧に解説しています。
この記事では、次の3つの内容について詳しく説明しています。
①「座標」の表し方について
平面上に比例や反比例のグラフをかくために、まず平面上の点の位置を表す方法を考えましょう。
下の図のような、点Oで垂直に交わる2つの数直線を使うと、平面上の位置を表すことができます。
図の横の数直線のことを「x軸」いいます。
同じく、縦の数直線を「y軸」といいます。
そして「x軸」「y軸」を合わせて、「座標軸」といいます。
さらに、x軸とy軸の交点Oを「原点」といいます。
では次の図の、点Aの位置を表してみましょう。
点Aは、x軸上の+4と、y軸上の+2の位置にあります
この時、点Aの位置を(4、2)と表し、これを点Aの座標といいます。
このように点の座標を(□、△)と表したとき、xの値である□をx座標、yの値である△をy座標といいます。
下の画像に、座標についての問題を載せています。
ぜひチャレンジしてみて下さい!
【問】↓の図の各点の座標を答えましょう。
問題の解答は、↓の通りになります。
A ( 2 , 3 )
B ( -4 , 2 )
C ( -2 , -4 )
D ( 4 , -4 )
E ( 3 , 0 )
F ( 0 , -3 )
G ( 0 , 0 )
x軸上の点のy座標は0、y軸上のx座標は0ですので、しっかり覚えておきましょう!
「座標」となにか、イメージはつかめましたか?
これから先は、比例と反比例のグラフのかき方について詳しく説明しています。
「座標」をしっかり理解してから、読み進めて下さいね!
※YouTubeに「グラフと座標」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
②「比例のグラフ」のかき方について
それでは、比例の式をグラフにする方法を見ていきましょう!
比例のグラフのかき方には、2つの方法があります。
1つは、比例の式から表を作成し、表をもとにグラフをかく方法。
もう1つは、まず比例の式から1組のxとyの値の組合せを求めて点をかき込みます。
そして、その1点と原点を直線で結びグラフをかくという方法です。
(ⅰ)表から比例のグラフをかく方法
「比例の式→表→グラフ」という流れで説明していきたいと思います。
まず、比例の式”y=2x“を表にしてみましょう。
上のような表になりますよね。
この表のxとyの組合せを、座標平面上に点としてかき込んでみましょう。
x=1、y=2という組み合わせなら、点(1、2)
x=2、y=4という組み合わせなら、点(2、4)
というような感じでやっていくと…、 下の図のようになります。
これらの点を直線で結べば、下の図のように比例のグラフをかくことができます。
以上のように、表のxとyの値の組合せを1組ずつ点にしてかき込み、それらの点を直線で結べば比例のグラフをかくことができます。
(ⅱ)グラフ上の1点と原点を直線で結び、グラフをかく方法
最初の方法では、グラフ上の点をいくつもかき込み、それらの点を結んでグラフをかきました。
しかし実は、グラフ上の点が1点だけわかっていれば、比例のグラフをかくことができるのです。
なぜならば、
①比例のグラフは原点O(0、0)を必ず通る
②2つの点が決まれば、それらの点を通る直線は1つに決まる
からです。
もう少し詳しく説明をしましょう。
①について、比例の式”y=ax”にx=0を代入すれば必ずy=0になりますよね。
このことから、比例のグラフも必ず原点(0、0)を通ることがわかります。
②については、下の図を見て下さい。
1つの点だけを通る直線は、無数に引くことができます。
しかし2つの点が決まれば、それらの点を通る直線は必ず1つに決まることがわかりますね。
それでは具体的に、“y=3x“のグラフをかいてみましょう。
まず、1組のxとyの値を求める必要がありますので、例としてx=2、y=6という組合せを考えてみます。
この場合、この比例の式のグラフは、点(2、6)と原点O(0、0)を通る直線になります。
よって、この2つの点を結んだ直線が比例のグラフにります。
この2つの点を直線で結び、比例のグラフをかいたのが下の図になります。
・比例の式から比例のグラフをかく手順をもう1度おさらいすると…、
① 比例の式をもとに1組のxとyの値を求める。
↓
② ①で求めた値をもとに、座標平面上に点をかき込む
↓
③ ②の点と原点を直線で結ぶ。
ここでは「比例のグラフのかき方」ついて、詳しく学習しました。
まだ理解が十分ではないようでしたら、もう1度復習をしたうえで、次の「反比例のグラフのかき方」へ進んで下さい。
※YouTubeに「比例のグラフのかき方」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
【動画】中1数学「比例・反比例 比例のグラフ(比例の式→グラフ)」
【動画】中1数学「比例・反比例 比例のグラフのかき方と特徴」
③「反比例のグラフ」のかき方について
それでは次に、反比例の式をグラフにする方法を見ていきましょう!
(ⅰ)反比例のグラフのかき方
反比例の式から表を作成し、表をもとにグラフをかく方法について詳しく説明していきます。
「反比例の式→表→グラフ」という流れで説明していきます。
次の反比例の式
を表にしてみましょう。
すると、このような表になりますよね。
この表のxとyの組合せを、座標平面上に点としてかき込んでみましょう。
x=2、y=6という組み合わせなら、点(2、6)
x=3、y=4という組み合わせなら、点(3、4)
さらにx<0つまりxが負の値の場合も、同じように点をかき込んでいくと、
x=-2、y=-6という組み合わせなら、点(-2、-6)
x=-3、y=-4という組み合わせなら、点(-3、-4)
というような感じでやっていくと…、下の図のようになったと思います。
これらの点を曲線で結べば、下の図のように反比例のグラフをかくことがでます。
反比例のグラフは、原点に対して点対称となる2つの曲線で表されます。
これを「双曲線」といいます。
片方の曲線だけを解答してしまう中学生が多いので、両方の曲線をかくよう注意しましょう!
(ⅱ)a<0のときの反比例のグラフのかき方
次にa<0、つまり比例定数aが負の場合を考えてみます。
次の反比例の式
を表にしてみましょう。
下のような表になりますよね。
この表の、xとyの組合せを、座標平面上に点としてかき込んでみましょう。
x=2、y=-6という組み合わせなら、点(2、-6)
x=3、y=-4という組み合わせなら、点(3、-4)
さらにx<0つまりxが負の値の場合も、同じように点をかき込んでいくと、
x=-2、y=6という組み合わせなら、点(-2、6)
x=-3、y=4という組み合わせなら、点(-3、4)
というような感じでやっていくと…、下の図のようになったと思います。
これらの点を曲線で結べば、下の図のように反比例のグラフをかくことがでます。
最初に説明した反比例のグラフと違い、a<0つまり比例定数aが負の場合は、双曲線が左上と右下にできていますね。
反比例のグラフについて、比例定数が正の数の場合と負の数の場合との違いを、図でまとめると下のようになります。
ここでは「反比例のグラフのかき方」について学習しました。
まだ理解が十分ではないようでしたら、しっかり復習しておきましょう!
※YouTubeに「反比例のグラフのかき方」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
記事のまとめ
今回の記事のポイントをまとめると…
① 座標について
・平面上での、点の位置を座標で表す
・(□、△)の□をx座標、△をy座標という
② 比例のグラフについて
・1組のxとyの値より求めた1つの点と、原点を結ぶと比例のグラフになる。
③ 反比例について
・反比例のグラフは双曲線になる
・a>0は、右上と左下に双曲線ができる
・a<0は、左上と右下に双曲線ができる
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。
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