中1理科で学習する「光の性質」。
今回はその中でも基本となる「光の反射」について、解説していきたいと思います。
この記事でお教えする内容は、以下の通りです。
この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。
ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。
光ってどう進むの?
まずはじめに、2つの語句について説明したいと思います。
1つ目は「光源(こうげん)」です。
光源とは、一言で言えば「自ら光を出すもの」ことです。
具体的に言うと…、
・太陽
・懐中電灯
・ロウソク
などですね。
私たちは光源から出た光が目に届くことによって、物を見ることができます。
しかし私たちは、光源ではない物体(目の前の机や人など)も見ることができますよね。
なぜ見ることができるのでしょうか?
それは…、
「光源から出た光が物体に当たってはね返り、その光が目に届くことによって見ることができるから」
なのです。
では次に「光の直進(ちょくしん)」について説明したいと思います。
ところで光源から出た光がどのように進むか知っていますか?
線香の煙が充満している部屋や、ほこりが大量に舞い上がっている所で懐中電灯を照らすと、光の道筋を見ることができます。
すると、光がまっすぐに進んでいることを観察することができます。
このように光がまっすぐ進むことを「光の直進」といいます。
ここで説明した「光源」と「光の直進」は定期テストなどでよく問われますので、しっかり覚えておきましょう!
②反射の法則ってなに?
「反射の法則」を説明する前に、「光の反射」「入射光・反射光」「入射角・反射角」について順を追って説明したいと思います。
まず「光の反射」とは、光が物体にあたりはね返ることです。
さらに鏡に光を反射させたとき、反射する前の光を「入射光」といい、反射した後の光を「反射光」といいます。
つづいて「入射角・反射角」について説明するので、下の図をご覧下さい。
「入射角」とは、「入射光」と「鏡の表面に垂直な線」によってできる角のことです。
一方「反射角」とは、「反射光」と「鏡の表面に垂直な線」によってできる角のことです。
入射光や反射光と鏡の表面によってできた角を、入射角や反射角と勘違いする中学生がよくいますので、間違えないよう気を付けて下さいね!
それではいよいよ「反射の法則」について説明したいと思います。
「反射の法則」とは一言で言うと、
「入射角と反射角は等しい」
という法則です。
鏡に映る像を作図する問題などで、反射の法則が必要となりますので、しっかり覚えておきましょう。
ここまで、「光の反射」「入射光と反射光」「入射角と反射角」「反射の法則」について説明してきました。
以上の語句についての問題を↓に掲載していますので、ぜひチャレンジしてみて下さいね!
【問題】( )の中に入る適当な語句を答えましょう。
(1) みずから光を出すものを( ① )という。
(2) 光がまっすぐに進むことを『光の( ② )』という。
(3) 光が物体に当たってはね返ることを『光の( ③ )』という。
(4) 鏡に反射する前の光を『( ④ )光』、反射した後の光を『( ⑤ )光』という。
(5) 鏡の表面に対して垂直な線と(④)光との間にできる角を『( ⑥ )角』という。
(6) 鏡の表面に対して垂直な線と(⑤)光との間にできる角を『( ⑦ )角』という。
問題の解答は↓の通りです。
【解答】①光源、②(光の)直進、③(光の)反射、④入射(光)、⑤反射(光)、⑥入射(角)、⑦反射(角)
どうでしたか?すべて正解することができましたか?
すべて基本的なことがらですので、間違ってしまった人はちゃんと復習しておいてくださいね。
③光の反射 練習問題
ここからは「光の反射」についての、少し難しい問題に挑戦していきたいと思います。
【問題1】
① 下の図において、鏡の中に見える物体の像がどこにあるか作図しましょう。
② 物体から出た光が鏡に反射し、観察者の目に届くまでの道筋を作図しましょう。
※それでは解答・解説です!
【問題1・解答解説】
① 鏡にうっつている物体の像は、鏡の表面に対して対称の位置にできます。
よって下の画像が正解になります。
② 作図の手順は↓の通りになります。
(ⅰ) 像の方から目に光が届いたように見えることで、観察者に鏡の中の像が見えるので、まず下の図のように、像と目を点線で結びます。
(ⅱ) 物体から出た光は、図の赤い点で鏡に反射して目に届くので、
・物体と赤い点を線で結ぶ
・赤い点と目を線で結ぶ
よって下の図が正解になる。
このように、物体から出た光が鏡に反射して目に届くとき、観察者にとっては鏡の中の像から光が届いたように感じてしまいます。
このようにして、観察者は鏡の中の像を観察することができるのです。
【問題2】
「反射の法則」があるのに、身のまわりの物体がどの方向からでも見ることができるのはどうしてなのか、答えましょう。
解答例としては…
「物体の表面の凸凹に当たった光が、いろいろな方向に反射する乱反射がおこるから」
というものです。
↓に図を載せていますので、物体の表面が「平らな面」と「凸凹な面」での反射の違いについてのイメージをつかんで下さいね!
(1)平らな面(正反射)
(2)凸凹の面(乱反射)
光が乱反射したことで、いろんな方向に光が進んでいるのがわかりますね!
以上見てきたように定期テストの際には、「鏡の反射についての作図問題」「乱反射についての記述問題」がよく問われます。
慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、くり返し練習して確実に解けるように頑張ってくださいね!!
※YouTubeに「鏡の反射・作図のやり方」についての解説動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!
記事のまとめ
以上、中1理科で学習する「光の反射」について、説明してまいりました。
①「光源」「光の直進」等の基本語句を身に付ける
②「光の反射」「入射光・反射光」「入射角・反射角」をしっかり覚える
③ 光の反射と鏡についての作図問題の解くプロセスをきちんと理解する
④「乱反射」の記述問題を、解答例を含めしっかり覚えておく
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。