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中1理科「水溶液」濃度の計算が10分で理解できる!

試験管で水溶液の濃度を調べている画像

 中1理科で学習する水溶液」、その中でも水溶液の質量パーセント濃度を求める問題が、苦手な中学生も多いと思います。

 そこで今回は水溶液の濃度を求める問題の解き方について、解説していきます。

◎この記事でお教えする内容は、以下の通りです。

「質量パーセント濃度」ってどうやって求めるの?

水溶液の濃度を求める問題の解き方

水溶液の濃度・練習問題

 この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。

 ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。

①「質量パーセント濃度」ってどうやって求めるの?

 質量パーセント濃度を解説する前に、溶質・溶媒・溶液についてもう一度おさらいしておきましょう。

溶質」は、水などに溶けている物質のことでした。

 食塩水なら、食塩溶質です。

溶媒」は、溶質を溶かしている液体のことでした。

 食塩水なら、溶媒です。

溶液」は、「溶質」が「溶媒」に溶けた液体のことでした。

   食塩水なら、食塩水溶液です。

   ちなみに、溶媒が水である溶液が『水溶液』ですね。

 ですから、食塩水も当然ながら水溶液です。

 水溶液の濃度を求めるには、溶質・溶媒・溶液についての正しい理解が不可欠です。

 自信がない人は、ここでしっかり覚えてから続きを読み進めてくださいね。

 それでは「質量パーセント濃度」の求め方について、解説していきますね。

 質量パーセント濃度を一言で説明すると…、

 「水溶液中の溶質の質量の割合を百分率で表したもの

 です。

 式で表すと以下のようになります。

 

 これだけでは何のことだかよく分からないと思うので、食塩水を例にもう少し詳しく説明しますね。

 ここに、90gの水10gの食塩を溶かしてできた100gの食塩水があるとします。

 この食塩水の濃度を求めたいなら、先ほどの濃度を求める式の…、

 ・溶質の質量食塩の10g

 ・水溶液の質量食塩水の100g

 を当てはめて計算してみましょう!

  

 分数の10/100に100がかけられているので、100で約分すると、

   

 よって、この食塩水の濃度は10%ということがわかりました。

 質量パーセント濃度を求める方法は、わかりましたか?

 次は水溶液の濃度を求める計算問題に取り組んでいきますので、自信がない人はもう一度見直しておきましょう。


②水溶液の濃度を求める問題の解き方

 ではさっそく、問題に取り組んでいきましょう!

[問] 160gの水に、40gの砂糖を溶かした砂糖水の濃度を求めましょう。

 水溶液の濃度を求めるには、溶質の質量水溶液の質量が分かっている必要がありましたね。

 この問題では、溶質の質量砂糖40g。

 そして水溶液の質量は、水と砂糖の質量をたせば求めることができるので、

 160(g)+40(g)=200(g)

 よって、水溶液の質量は200g

 溶質40g水溶液200gの値を、質量パーセント濃度を求める式に当てはめると、

 

 あとは、計算を以下のように進めていくと…、

 

 計算の結果、この砂糖水の濃度は20%ということがわかりました。

 質量パーセント濃度を求める式水溶液の質量を当てはめるとき、間違えて溶媒(水)の質量を使ってしまう人がいますので、注意して下さいね!

 最後に「溶質の質量」を求める問題をやっておきましょう。

 まず、次の問題を読んでみて下さい。

 [問] 8%食塩水300gにふくまれている食塩の質量を求めましょう。

 食塩水300gのうちの8%が食塩ということなので、300gの8%が何gになるのかを計算しなければなりません。

 食塩水の質量に割合をかければよいのですが、1つ注意が必要です。

 濃度は、割合を100倍した百分率(%)で表されているので、割合を求めるには濃度を100で割る必要があるのです。

 この問題では濃度が8%なので、割合は8を100で割った0.08になります。

 割合さえ求まれば、水溶液の質量に割合をかければよいので、

 300(g)×0.08=24(g)

 よって、溶けている食塩の質量は24gになります。

※YouTubeに『水溶液の濃度』についての解説動画を投稿していますので、ぜひ↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科・計算問題「質量パーセント濃度の計算」


③水溶液の濃度・練習問題

 ここまで説明してきた中1理科「質量パーセント濃度」の練習問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみましょう!

【問】以下の水溶液の質量パーセント濃度を求めましょう。

 (1) 20gの食塩が解けている100gの食塩水

 (2) 水90g砂糖10gを溶かした砂糖水

 (3) 水45g食塩5gを溶かした食塩水

 解答・解説は、↓の通りです。

 (1) 溶質の食塩が20g、溶液の食塩水が100gなので、

   

   となり、答えは20%になります。

 (2) 溶質の砂糖が10g、溶液の砂糖水は砂糖10gと水90gを足し合わせた100g

        よって、

   

   となり、答えは10%になります。

 (3) 溶質の食塩が5g、溶液の食塩水は食塩5gと水45gを足し合わせた50g

        よって、

       

   となり、答えは10%になります。

 すべて正解することができましたか?

 できなかった問題は解答を見て、よく理解しておいて下さいね!


記事のまとめ

 以上、中1理科で学習する「質量パーセント濃度について、説明してまいりました。

 いかがだったでしょうか?
 
 
・今回の記事のポイントをまとめると…

質量パーセント濃度とは

水溶液中の溶質の質量の割合を百分率で表したもの

 

 ※水溶液の質量を、溶媒(水)の質量と間違えて計算しないよう注意する!

溶質の質量を求める計算

水溶液の質量×割合

 ※濃度は百分率(%)で表されているので、100で割って割合になおすこと!

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。

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