この記事では中1理科で学習する「状態変化と質量・体積の関係」について、詳しく解説していきたいと思います。
・今回お教えする内容は、以下の通りです。
この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。
ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。
①「状態変化」とは何か?
「状態変化」とは、温度により物質の状態が「固体 ⇄ 液体 ⇄ 気体」に変化することです。
物質の状態が変化するだけで、別の物質になってしまうわけではありません。
上の図のように、固体を加熱すると液体へ、液体を加熱すると気体に変化します。
同じように、気体を冷却すると液体へ、液体を冷却すると固体に変化します。
水を例に、もう少し具体的に「状態変化」について説明します。
・氷が固体
・水が液体
・水蒸気が気体
でしたよね。
氷(固体)を温めると水(液体)になりますし、水(液体)を冷やすと氷(固体)になります。
同じように、水(液体)を温めると水蒸気(気体)になりますし、水蒸気(気体)を冷やすと水(液体)になります。
さらに「固体 ⇄ 気体」のように、液体にならずに固体から気体に状態変化したり、気体から固体に状態変化する場合もあります。
どういう物質が「固体 ⇄ 気体」という状態変化をするか、わかりますか?
ヒントは、「アイスを冷やす目的などで使われているもの」です。
:
答えは、
ドライアイス
です!
ドライアイスは、気体である二酸化炭素を冷やしてできた固体です。
ドライアイスは温まると、気体である二酸化炭素に状態変化します。
・中1理科で学習する「状態変化」のポイントは以下の2つです。
<ポイント➀>
状態変化とは「氷 ⇄ 水 ⇄ 水蒸気」のように、温度によって「固体 ⇄ 液体 ⇄ 気体」に物質の状態が変化することです。
<ポイント②>
物質の中には、「ドライアイス ⇄ 二酸化炭素」のように、温度によって「固体 ⇄ 気体」に状態変化するものもあります。
②「固体 ⇄ 液体」に状態変化する場合
ふつうの物質が液体から固体に状態変化したとき、質量と体積は次のようになります。
・質量 ⇒ 変わらない
・体積 ⇒ 小さくなる
では、ふつうの物質が液体から固体に状態変化したとき、密度がどのようになるか考えてみましょう!
以前の記事「『密度の計算問題』この3つのパターンを理解しよう!」で説明した通り、
・密度 = 質量 ÷ 体積
でした。
よって、液体が固体になると割る数の体積のみ小さくなるので、密度は…
:
大きくなります!
ここで、水(液体)が氷(固体)になるとき、体積と質量がどうなるか考えてみましょう!
質量はふつうの物質と同じで、変化しません。
では、体積はどうなると思いますか?
<ヒント>
「水を容器に入れ、冷凍庫で氷をつくった場合を思い浮かべてみましょう。」
水を容器に入れて氷をつくると、氷はふくれたような形にできあがります。
これは、水が氷になると体積が大きくなるためです。
このように、水はふつうの物質とちがい、氷(固体)になると体積は大きくなります。
水が氷になるとき、質量は変わらず体積は大きくなります。
ということは、このとき密度はどうなるでしょう?
「密度=質量÷体積」で、割る数の体積のみ大きくなるので、密度は…
:
小さくなります!
・ここでのポイントは以下の2つです。
<ポイント➀>
ふつうの物質が「液体→固体」のとき
・質量は変わらない
・体積は小さくなる
・密度は大きくなる
<ポイント②>
「水(液体)→氷(固体)」のとき
・質量は変わらない
・体積は大きくなる
・密度は小さくなる
ふつうは「液体→固体」に状態変化すると、体積は小さくなりますが、水が氷になるときは、体積は大きくなります。
中学理科のテストではよく問われるところなので、しっかり覚えておきましょう!
※YouTubeに「密度を求める計算問題」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクよりぜひご覧下さい!
③「液体 ⇄ 気体」に状態変化する場合
物質が液体から気体に状態変化したとき、質量と体積は次のようになります。
・質量 ⇒ 変わらない
・体積 ⇒ 非常に大きくなる
水(液体)→氷(固体)になる場合は、他の物質と同じように体積は非常に大きくなります。
中1理科「状態変化」の問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみましょう!
【問題】( )に入る適当な語句を答えましょう。
(1) 物質が温度により、固体・液体・気体とその状態を変えることを( ① )という。
(2) 通常、物質が液体から固体に変化すると、体積は( ② )なり質量は( ③ )なるので、密度は( ④ )になる。
(3) 水が氷に変化すると、体積は( ⑤ )なり質量は( ⑥ )なるので密度は( ⑦ )なり、そのため氷は水に( ⑧ )。
(4) 液体が気体になると、体積は非常に( ⑨ )なり、質量は( ⑩ )。
解答は、以下の通りです。
【解答】①状態変化、②小さく、③変わらない、④大きく、⑤大きく、⑥変わらない、⑦小さく、⑧浮く、⑨大きく、⑩変わらない
すべて正解することができましたか?
できなかった問題は解答を見て、よく理解しておいて下さいね!
記事のまとめ
以上、中1理科で学習する「状態変化と質量・体積の関係」について、説明してまいりました。
②「液体→固体」に状態変化すると…
・ふつうの物質は、質量は変わらず体積は小さくなり、密度は大きくなる
・水→氷は、質量は変わらず体積は大きくなり、密度は小さくなる
③「液体→気体」に状態変化すると…
・質量は変わらず、体積は非常に大きくなる
・水→水蒸気も、質量は変わらず体積は非常に大きくなる
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきます。
何卒、よろしくお願いします。