この記事では、中2理科で学習する「化元素記号と化学式」について解説しています。
また、原子と分子、単体と化合物についても詳しく解説していますので、ぜひご覧下さい。
◎今回の内容は以下の通りです。
この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。
ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。
①原子と分子
ここでは、物質の最小の粒である原子と、その原子が結びついてできる分子について詳しく説明しています。
(ⅰ)原子とは?
物を砕いていきどんどん小さくしていったら、最後にはどうなるかを考えてみたことはりませんか?
物質を分けていき、もうそれ以上分けることができない最小の粒のことを
原子
といいます。
200年ほど前のイギリスの科学者ドルトンが、原子についての考えを提唱しました。
原子には次のような性質があります。
<原子の性質>
①それ以上分けられない
②なくなったり、新しくできたり、別の原子に変わったりしない
③種類によって質量や大きさが決まっている
さらに原子には、水素・酸素・炭素・銅など全部で100種類以上あります。
この世界に存在する物質は、これら100種類程度の原子の結びつきによって、成り立っています。
さらに、原子を質量の順にならべると、性質が似た原子が周期的に表れます。
このような規則性にもとづいて作られた表を周期表といいます。
理科の教科書の巻末に載っていると思うので、どのようなものか一度目を通してお確認しておきましょう!
(ⅱ)分子とは?
イタリアの科学者アボガドロは、
と考えました。
このように、「原子が結びついてできた、物質の性質を示す粒子」のことを
分子
といいます。
具体例を挙げると、
・水素
→水素原子が2個結びついた水素分子でできている
・酸素
→酸素原子が2個結びついた酸素分子でできている
・水
→水素原子2個と酸素分子1個が結びついた水分子でできている
ここまで解説してきた「原子と分子」についての問題が載っている画像です。
ぜひチャレンジしてみて下さい!
上の問題の解答は、以下の画像に載っています!
どうでしたか?すべて正解することができましたか?
基本的な問題ですので、間違ったところはしっかり復習して、しっかり覚えておきましょう!
②元素記号と化学式
ここからは、原子表す記号である元素記号と、数字と元素記号で物質を表す化学式について詳しく解説していきます。
(ⅰ)元素記号とは?
原子を表すには、元素記号を使います。
元素記号とは、アルファベット1文字か2文字で原子を表すものです。
➀アルファベット1文字の場合
・大文字で表す
・読み方はアルファベット読み
(例)水素→ H
※読み方は「エイチ」
②アルファベット1文字の場合
・1字目は大文字、2字目は小文字
・読み方はアルファベット読み
(例)鉄→ Fe
※読み方は「エフイー」
ここで最低限覚えておいた方がよい元素記号を、下に載せておきますね!
・水素→ H
・酸素→ O
・炭素→ C
・塩素→ Cl
・硫黄→ S
・鉄→ Fe
・銅→ Cu
・銀→ Ag
・ナトリウム→ Na
・カルシウム→ Ca
・マグネシウム→ Mg
以上の元素記号は、しっかり覚えておきましょう!
(ⅱ)化学式とは?
物質を元素記号を用いて表したものを、化学式といいます。
物質には、
➀分子をつくる物質
②分子をつくらない物質
の2つがあります。
①と②を化学式で表す方法について、詳しく説明していきたいと思います。
1、分子をつくる物質の化学式
分子をつくる物質である、①酸素・②水 の化学式での表し方を説明していきますね!
①酸素の化学式
酸素は、酸素原子2個が結びついた酸素分子でつくられています。
これを元素記号を使い、化学式で表すと
O₂
となり「オーツ―」と読みます。
酸素原子2個が結びついてできていることを、右下の小さい”2″が表しています。
【例】
・水素→ H₂
(水素原子2個で水素分子をつくる)
②水の化学式
水は、水素原子2個と酸素原子1個が結びついた水分子でつくられています。
これを元素記号を使い、化学式で表すと
H₂O
となり「エイチツーオー」と読みます。
水素原子2個が結びついていることを、右下の小さい”2″が示しており、それに酸素原子1個が結びつき、水分子ができていることを表しています。
【例】
・二酸化炭素→ CO₂
(炭素原子1個と酸素原子2個で二酸化炭素分子をつくる)
2、分子をつくらない物質の化学式
つづいて分子をつくらない物質である、①銀・②酸化銅 の化学式での表し方を説明していきますね!
①銀の化学式
銀などの金属は、「原子がたくさん集まってできている物質」です。
よって元素記号を使い、化学式で表すと
Ag
となります。
このように原子が集まってできた物質は、1個の原子を化学式として表します。
【例】
・銅→ Cu
・炭素→ C
②酸化銅の化学式
酸化銅は、酸素原子と銅原子が1:1の数の比で集まってできている物質です。
このような物質を元素記号を使い、化学式で表すと
CuO
となり「シーユーオー」と読みます。
CuOは分子を表しているのではなく、酸素原子と銅原子が1:1に数の比で集まってできていることを表しているので、注意しましょう!
【例】
・塩化ナトリウム→ NaCl
(塩素原子とナトリウム原子が1:1の数の比で集まってできている)
ここまで説明してきた「元素記号と化学式」についての問題が載っている画像です。
覚えておくべき元素記号や化学式が載っているので、チャレンジしてみましょう!
上の問題の解答は、以下の画像に載っています!
どうでしたか?すべて正解することができましたか?
必ず覚えておかなければならない所ですので、間違ったものはしっかり覚えておきましょう!
③単体と化合物
ここからは単体と化合物について、詳しく見ていきたいと思います。
単体とは、
「1種類の原子からできている物質」
のことです。
水素(H₂)や酸素(O₂)、銀(Ag)や銅(Cu)などが、1種類の原子でできている単体になります。
化合物とは、
「2種類以上の原子からできている物質」
のことです。
水(H₂O)や二酸化炭素(CO₂)、酸化銅(CuO)や塩化ナトリウム(NaCl)などが、2種類以上の原子からできている化合物になります。
物質は
・分子をつくるかつくらないか
・単体か化合物か
で4つのタイプに分けることができます
①単体で分子をつくる物質
・水素→ H₂
・酸素→ O₂
②単体で分子をつくらない物質
・銀→ Ag
・銅→ Cu
③化合物で分子をつくる物質
・水→ H₂O
・二酸化炭素→ CO₂
④化合物で分子をつくらない物質
・酸化銅→ CuO
・塩化ナトリウム→ NaCl
化合物と混合物を間違えてしまう中学生が多いので、注意しましょう!
混合物とは、
「2種類以上の物質が混じりあってできたもの」
です。
具体的には、
・食塩水(食塩+水)
・空気(窒素+酸素+二酸化炭素など)
などです。
水や二酸化炭素は、化合物ですが純粋な物質です。
間違えないよう気を付けて下さいね!
記事のまとめ
以上、中2理科で学習する「元素記号と化学式」について、説明してまいりました。
①原子と分子
・原子…物質を分けていき、もうそれ以上分けることができない最小の粒
・分子…原子が結びついてできた、物質の性質を示す粒子
②元素記号と化学式
・元素記号…アルファベット1文字か2文字で原子を表す
・化学式…物質を元素記号を用いて表したもの
③単体と化合物
・単体…1種類の原子からできている物質
・化合物…2種類以上の原子からできている物質
・化合物と混合物を間違えないように注意する!
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。
コメント
化学変化しないエレメントをなんと言うんでしたっけ!
返信が遅くなって、大変申し訳ありません。
ご質問の件ですが、多分「希ガス」のことではないかと思います。
もし間違っていたら、すみません…(^^;