中3英語「受け身の文」第4・5文型の受け身をやさしく解説

 今回は、中3で学習する「第4・5文型の受け身の文」について解説しています。

 「第4文型、第5文型ってなんだったけ?」

 という中学生のために、第4・5文型のおさらいも解説していますので、安心して読み進めて下さいね。

 この記事で解説するのは以下の5つです。

 ①「第4文型」のおさらい

 ②「第5文型」のおさらい

 ③「第4文型」の受け身の文

 ④「第5文型」の受け身の文

 ⑤「第4・5文型」の受け身・練習問題

※サムネイルは道草カフェさんによる写真ACからの写真

①「第4文型」のおさらい

 第4文型とは、目的語を2つとることができる動詞を使った文の形でした。

 具体的には、giveやshow、teachなどです。

 例文を使って、もう少し詳しく説明していきますね。

 (例)

 ・I give you a pen.

 (私はあなたにペンをあげます)

 この例文において、動詞のgive

  ・you(あなたに)

  ・a pen(ペンを)

 2つの目的語をもっています。

 ・I teach them English.

 (私は彼らに英語を教えます)

 この例文においても、動詞のteach

  ・them(彼らに)

  ・English(英語を)

 2つの目的語をもっています。

 つまり、第4文型は

 「主語+動詞+目的語+目的語

 と表すことができます。

 さらに

 ・主語→ S

 ・動詞→ V

 ・目的語→ O

 という記号を使って

   S V O O

 と第4文型を表すこともあります。

 合わせて覚えておきましょう!

先生のイラスト

 

 第4文型でおさらいが必要なポイントが、もう1つあります。

 それは、「第4文型→第3文型への書きかえ」です。 

 先ほどの例文で、説明していきます。

  ・I give you a pen.

       

  ・I give a pen to you.

 上が第4文型の文で、下が第3文型に書きかえた文です。

 どこが変わったかわかりますか?

  :

 そう、下の文は

   ・giveの後に”a pen”が先にきている

   ・”you”の前に前置詞”to”がついている

 の2点が変わっています。

 このように、第4文型を第3文型に書きかえるには

   ①「もの・こと」の目的語を前に

   ②「人」の目的語の前に前置詞をつける

 という2点が必要です。

 忘れてしまっていた人は、しっかり覚え直しておきましょう!

授業中に手を挙げている男の子と女の子のイラスト

※YouTubeに『第4文型』についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!

【動画】中学英語「文型ってなに? (第4文型)」


②「第5文型」のおさらい

 第5文型は、動詞の後にくる「目的語」が「補語」をもつ文の形です。

 中2では、call(~を…とよぶ)やname(~を…と名付ける)などを学習しました。

 例文を使い、もう少し詳しく説明していきますね。

 (例)

 ・I call him Ken.

 (私は彼をケンとよぶ)

 この例文では動詞callのはたらきで、目的語“him(彼を)”が補語“Ken”とイコールの関係になっています。

 このように第5文型は、目的語が補語をもつ動詞によって表現されます。

 ・I name the dog Shiro.

 (私はその犬をシロと名付ける)

 この例文でも先ほどと同様に、動詞nameのはたらきで目的語“the dog(その犬を)”が補語“Shiro”とイコールの関係になっています。

 勉強している少年のイラスト

 以上見てきたように、第5文型は、

  「主語+動詞+目的語+補語

 と表すことができます。

 さらに記号で、

   S V O C

 と表すこともあります。

 合わせて覚えておきましょう!

 (※補語→C)

一生懸命、勉強している女の子

※YouTubeに『第5文型』についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!

【動画】中学英語「文型ってなに? (第5文型)」


③「第4文型」の受け身の文

 ここからはいよいよ、第4文型の受け身のつくり方を説明していきたいと思います。

 ↓の例文を受け身の文になおしていきますね!

 (例)

 ・I teach you English.

 (私はあなたに英語を教えます)

 この例文は第4文型なので、目的語が2つあります。

 1つは“you”(あなたに)、もう1つが“English”(英語を)です。

 受け身の文にするときは、もとの文の目的語を主語にしましたよね。

 第4文型の文を受け身にする場合、もとの文に目的語が2つあるため主語が異なる2通りの文ができることになります。

  この例文だと、

  youが主語の受け身の文

  ② Englishが主語の受け身の文

 の2通りの文ができるということです。

勉強に取り組んでいる男の子のイラスト

 まずは、youが主語の受け身の文になおしてみますね。

  ・I teach you English.

   

  ・You are taught English by me.

   (あなたは私によって英語を教えられる)

 受け身の文について説明すると、

  ・もとの文の目的語youを主語

  ・teachの過去分詞がtaughtなので、”are taught”で受け身を表す 

  ・もう1つの目的語だったEnglishはそのまま

 ・もとの文の主語が”I”だったので、最後に”by me“を加える

 つづいて、Englishが主語の受け身の文になおしてみますね。

  ・I teach you English.

   

  ・English is taught you by me.

   (英語は私によってあなたに教えられる)

 受け身の文について説明すると、

  ・もとの文の目的語Englishを主語

  ・teachの過去分詞がtaughtなので、”is taught”で受け身を表す 

  ・もう1つの目的語だったyouはそのまま

  ・もとの文の主語が”I”だったので、最後に”by me“を加える

勉強している女の子のイラスト

 また下のように、第4文型は第3文型に書きかえることができましたね。

  ・I teach you English.

       ↓

  ・I teach English to you. 

 よって、この第3文型に書きかえた文の受け身も考える必要があります。

 この場合、目的語はEnglishのみなので、Englishを主語にした受け身の文への書きかえができます。

  ・I teach English to you.

    ↓

  ・English is taught to you English by me.

 ここまで、第4文型の受け身のつくり方を見てきました。

 結論として、第4文型の受け身の文は3パターンありました。

 最後にもう1度、確認しておきましょう!

(例)I teach you English.

    ↓

  ① You are taught English by me.

  ② English is taught you by me.

  ③ English is taught  to you by me.

授業中に手を挙げている男の子と女の子のイラスト

※YouTubeに『4文型の受け身の文』についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!

【動画】中学英語「4文型の受け身の文」

※YouTubeに『第4文型の受け身の文』の英作文問題についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!

【動画】中3英作文「第4文型の受け身の文」


④「第5文型」の受け身の文

 ここからは第5文型の文を、受け身の文にする方法を説明していきたい思います。

 ↓の例文を使って説明していきますね。

 (例)

 ・I call her Yumi.

  (私は彼女をユミとよぶ)

 第5文型は目的語が1つだけなので、受け身の文も1通りのみです。

 この例文の場合、目的語”her”が主語になり、

 ・She is called Yumi by me.

  (彼女は私のよってユミとよばれる)

 となります。

 受け身の文について説明すると、

  ・もとの文の目的語herを主語にするとshe

  ・callの過去分詞がtaughtなので、”is called”で受け身を表す 

  ・補語であるYumiはそのまま

  ・もとの文の主語が”I”だったので、最後に”by me“を加える

 第4文型とは違い、第5文型の場合は目的語が1つだけなので、あまり難しくないと思います。

 受け身の文をつくるとき、4文型と5文型を混同しないように気を付けましょう!


⑤「第4・5文型」の受け身・練習問題

 最後に「第4・5文型の受け身」の練習問題にチャレンジしましょう!

【練習問題】

  次の英文を受け身の文になおしましょう。

  (1) You gave me the book.

  (2) She call him Taro.

英語の先生のイラスト

 では、練習問題の解答・解説です。

【解答・解説】

  (1)

 第4文型の文なので、3通りの受け身の文ができます。

  ・giveの過去分詞はgiven

  ・もとの文が過去形なので、受け身の文も過去形にする

   → つまりbe動詞の過去形を使う

【答え】

  ① 目的語”me”を主語にした受け身の文は、

 I was given the book by you.

 ② 目的語”the book”を主語にした受け身の文

 The book was given me by you.

 ③ さらに第3文型に書きかえた文を受け身になおす

 ・The book was given to me by you.

(2)

・第5文型の文で目的語は”him”なので、主語を”he”にする

もとの文の主語はsheなので、最後に”by her“(彼女によって)を加える

【答え】

 ・He is called Taro by her.

楽しそうに勉強する子どもたち


記事のまとめ

 以上、中3英語で学習する「第4・5文型の受け身」について詳しく見てきました。

 いかがだったでしょうか?

 最後にもう1度、記事の中でのポイントをまとめてておくと…

  ・第4文型(SVOO)→ 目的語が2つある

  ・第4文型は第3文型に書きかえができる

  ・第5文型(SVOC)→ 目的語が1つ補語が1つ

 ・第4文型の受け身3パターンできる

 (ⅰ)目的語が2つあるので、受け身の文も2通りできる

 (ⅱ)さらに第3文型に書きかえた文も、受け身にできる

 ・第5文型の受け身

  → 目的語は1つなので、受け身も1通りのみ

 

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

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