サイトアイコン たけのこ塾 勉強が苦手な中学生のやる気をのばす! 

中2数学「式の計算」間違えやすい計算問題 4つのタイプ

+、-、×、÷の記号の積み木が並べてある写真

 この記事は、中学2年の数学で学習する「式の計算」についての解説記事になります。

 「式の計算」の単元の中で、中学生が間違いやすい計算問題を解説していますので、ぜひご覧下さい。

◎具体的には以下の内容になります。

① 多項式の分数計算

② 単項式の乗法

③ 単項式の除法

④ 乗除のまじった式

 この記事を読んで、「式の計算」の計算問題で確実に得点できるようにしておきましょう!

 ※サムネイルはoldtakasuさんによる写真ACからの写真

①多項式の分数計算

 さっそく、次の計算問題を見ていきましょう!

 

 上のような式を計算する際、注意が必要なことが2点あります。

 1つ目は、

 分母を払わない!

 ということです。

 分母を払う」とは、分数の方程式を解くとき、分母が1になるような数を両辺にかけて、整数の方程式にすることです。

 上のような式は、方程式ではない(○○=△△という等式になっていない)ので分母が1になるような数をかけないで下さいね!

分数の方程式の解き方を復習したい人は、こちらの解説記事をご覧下さい→分数をふくむ方程式ってどう解くの?

 もう1点注意が必要なのは、

 分子の式にカッコをつける

 ということです。

 例えば、“(3x+2y)÷5”という式を、÷の記号を使わずに文字の式で表すと、

  

 と表しました。

 このように分数の形で表すとき、分子についていたカッコはかきません

 しかし、本当はカッコがついているので忘れないようにしましょうね。

 前置きが長くなってしまいましたが、それぞれの問題の解き方を解説していきますね。

 まず➀の問題です。

 最初に分子の式にカッコをつけておきましょう。

 

 次に、分母が異なる分数のたし算なので通分ます。

 分母の数が2と3なので、最小公倍数の6になるように通分します。

 

 さらに、分母が同じなのでひとまとめの分数にします。

 

 分配法則を使って、分子のカッコを外していきます。

 あとは同じ文字の項どうしをたし合えば、答えになります!

 

 では同じやり方で、②の問題も説明していきますね!

 1、分子の式にカッコをつける

 2、通分して1つにまとめる

 この問題の場合は、分母が3と4なので最小公倍数12で通分します。

 

 さらに、

 3、分配法則で分子のカッコを外す

 4、同じ文字の項をまとめる

 

※YouTubeに「多項式の分数計算」についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中2数学「式の計算・多項式の分数計算①」

②単項式の乗法

 単項式の乗法の計算問題を用意したので、とりあえず問題を見てみましょう↓

 ① (5a)²

 ② (-3x

 それではまず、①の解き方について説明していきますね。

 5aの2乗とは、5aを2回かけるということなので、

 (5a)²

 =5a×5a

 =25a²【答】

 文字aも2回かけるので、a²にすることを忘れないように注意しましょう! 

 つづいて②の問題を説明していきますね。

 今度は-3xの3乗なので、-3xを3回かけます。

 よって、

 (-3x

 =(-3x)×(-3x)×(-3x)

 =-27x³

 文字xも3回かけるので、x³にすることを忘れないように注意しましょう!

 以上見てきたように、単項式の乗法の計算では、

 文字の指数

 を忘れてしまいがちなので、注意して下さいね!


③単項式の除法

 ↓下の例題を使って、単項式の除法の計算方法を説明していきたいと思います。

 【例】

 

 この式を計算するとき、気を付けなければならないのは、わる数の1/3abの文字abが分子側にあるということです。

 よって、次のように表すことができます。

 

 次に分数のわり算は逆数のかけ算になるので、

 

 あとは、文字を約分して答えを求めます。

 

 以上、見てきたように単項式の除法の計算で注意が必要なのは、

 割る数に含まれる文字の位置

 です。

 逆数のかけ算にする前に、きちんと把握してから計算しましょう!


④乗除のまじった式

 では最後に、乗除のまじった式について見ていきましょう!

 ↓の例題を使って、乗除のまじった式の解き方を詳しく解説したいと思います。

【例】

 (3xy)²×(-4x)÷6xy

 まずはじめに、指数の部分を計算します。

 9x²y²×(-4x)÷6xy

 つづいて、わり算を逆数のかけ算になおして、かけ算だけの式にします。

 

 ここで、答えの符号を先に計算しておきます。

 (+)×(-)×(+)なので、答えの符号はマイナスになりますね。

 

 文字や数を約分して、最後に残ったものをかけ算して答えを求めます。

 

『乗除の混じった式の計算問題を解く手順』を↓にまとめたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

<乗除の混じった式の計算手順>

 ① 指数の計算をする

   

 ② わり算を逆数のかけ算にする

   

 ➂ 答えの符号を計算する

  

 ④ 約分をする

  

 ⑤ 残ったものをかけ算する

※YouTubeに「単項式の乗法・除法の計算問題」についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中2数学「式の計算・単項式の乗法・除法」

【動画】中2数学「式の計算・単項式の乗法・除法の応用問題」


記事のまとめ

 以上、中2数学で学習する「式の計算」の間違いやすい計算問題について、詳しく説明してきました。
 いかがだったでしょうか?
 

・今回の記事のポイントは…

多項式の計算問題

 ・分母を払わないよう注意する(方程式ではないので通分すること)

 ・分子の式にはカッコがついていることを忘れない

単項式の乗法

 ・文字の指数を忘れないよう注意する

単項式の除法

 ・わる数の文字の位置に注意する

乗除のまじった式

 ↓の(1)~(4)の順に計算する

  (1)指数の計算

  (2)わり算を逆数のかけ算にする

  (3)答えの符号を計算

  (4)約分して残ったものをかけ算

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。

 ご意見・ご感想、質問などございましたら、下のコメント欄にてお願いします。

「式の計算」の関連記事

単項式と多項式、次数、同類項について

間違いやすい計算問題 4つのタイプ

等式の変形 4つのパターンで必ず解ける!

文字式の利用・式による説明が解ける!

モバイルバージョンを終了