中1理科「有機物と無機物、金属の性質」の4つのポイント

 中学1年の理科で学習する「有機物と無機物、金属の性質

 今回は有機物と無機物の違いや種類無機物である金属の3つの性質について、詳しく解説していきたいと思います。

・お教えする内容は、以下の通りです。

有機物と無機物のちがいとは?

プラスチックって有機物?

金属の3つの性質とは?

有機物と無機物、金属の性質についての問題

 この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。

 ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。

①有機物と無機物のちがいとは?

 まず最初に「物質」ということばについて、きちんと理解しておきましょう。

 「物質」とは、人間が使う道具など様々な物の、材料になっているものです。

 例えば、

 「本」は「紙」という物質でできている、

 「机」は「木」という物質でできている、

 「鉄板」は「鉄」という物質でできている、

 ということができますね。

 さらに「物質」は、有機物」と「無機物」という種類に分類することができます。

白衣を着て実験をしている理科の男性教師のイラスト

 では次に、有機物と無機物の見分け方について、説明しましょう。

 「有機物ってどんな物質?」ときかれたとき、

「燃やすと黒くこげて炭になるもの」

 と一言で簡単に説明することができます。

 もう少し詳しく言うと、

加熱すると黒くこげて炭になったり、燃えて二酸化炭素が発生する物質」を有機物といいます。

 また、有機物は生物からできた物質が多いのも特徴です。

 そして、有機物以外の物質のことを無機物といいます。

 では、次に挙げる物質が有機物か無機物か、確認してみましょう!

 ①、砂糖

 ②、食塩

 ③、紙

 ④、鉄

 実際に火で加熱したとき、二酸化炭素を出しながら燃えたり、黒くこげて炭になったりするかどうか考えてみると、

 ①砂糖③紙は、有機物ですね。

 残りの②食塩④鉄は、そのような燃え方をしませんので、無機物と判断できます。

楽しそうに勉強する子どもたち


②プラスチックって有機物?

 タイトルにも書いてある通り、実はプラスチックも有機物なのです。

 プラスチックは、有機物である石油などを原料としてつくった物質です。

 そして、いろいろな形にすることができる使い勝手のいい物質です。

 また、プラスチックを加熱すると燃えて二酸化炭素を出すことからも、有機物であることがわかります。

白衣を着て実験をしている理科の女性教師のイラスト

・ここで、代表的なプラスチックに種類とその特徴について、まとめたいと思います。

ポリエチレン(PE)

→水に浮き、水や薬品に強く、レジ袋などに使われています。

ポリプロピレン(PP)

→水に浮き、熱に強く、ペットボトルのフタなどに使われています。

ポリ塩化ビニル(PVC)

→水に沈み、燃えにくく、水道管に使われています。

ポリスチレン(PS)

→水に沈み、発泡材は軽く、食器などに使われています。

ポリエチレンテレフタラート(PET)

→水に沈み、うすい透明な容器をつくりやすく、PETボトルに使われています。

 ここまで説明してきた『プラスチックの種類』を覚えるゴロ合わせを↓に載せておきます。

 それが

 『ポリスが、えっ!ちょっと、プロにえ~んか?  

  スチール(成功)!照れるな

 です。

 突然呼ばれた警察官が、プロ野球選手のキャッチャー相手に盗塁(スチール)を成功して照れているところをイメージして覚えて下さいね。

盗塁に成功しているイラスト

 ゴロ合わせの内訳はそれぞれ↓の通りです。

 ・ポリ(ス)→ ポリ○○○

 ・えっ!ちょっと→ (ポリ)エチレン

 ・プロ→ (ポリ)プロピレン

 ・え~んか→ (ポリ)塩化ビニル

 ・スチール→ (ポリ)スチレン

 ・照れる→ (ポリ)テレフタラート

※YouTubeに「プラスチックの種類」についてのゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科ゴロ合わせ「プラスチックの種類」


③金属の3つの性質とは?

 無機物の中でも、鉄や銅などの「金属」と、金属以外の物質である「非金属」とに分けることができます。

 次に挙げる金属の3つの性質があるかどうかを確認すれば、金属か非金属かを見分けることができます。

 ①、磨くと光る(金属光沢)

 ②、たたくと広がり(展性)、引っ張ると伸びる(延性)

 →「展性」については金箔(きんぱく)を、「延性」については針金をイメージするとよいでしょう。

 ③、電流が流れやすく、が伝わりやすい

 ちなみに間違いやすいのが、「磁石につく」という性質です。

 確かに鉄は磁石につきますが、銅などは磁石につきません。

 したがって、「磁石につく」のは金属に共通の性質ではないので、注意しましょう!

 ここまで説明してきた『金属の性質』を覚えるゴロ合わせを↓に載せておきます。

 それが

 『金とコネで栄転!

 です。

 お金と幹部とのコネを使って、栄転することができてサラリーマンが喜んでいるところをイメージして覚えて下さいね。

栄転して喜んでいるサラリーマンのイラスト

 ゴロ合わせの内訳はそれぞれ↓の通りです。

 ・金→ 金属

 ・コ→ 光沢

 ・ネ→ 熱を伝える

 ・で→ 電気を通す

 ・栄(えい)→ 延性

 ・転(てん)→ 展性

※YouTubeに「金属の性質」についてのゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科ゴロ合わせ「金属の性質の覚え方」


④有機物と無機物、金属の性質についての問題

 有機物と無機物、金属の性質について、覚えておく必要がある語句があります。

 ↓に問題としてまとめたので、チャレンジしてみて下さい!

【問題】( )に適する語句を答えなさい。

 (1) 砂糖のように、加熱すると黒く焦げて炭になったり、燃えて二酸化炭素が発生したりする物質を( ① )という。

 (2) ①以外の物質は( ② )という。

 (3) 金属には以下の性質がある。

  ・磨くと光を受けて輝く、金属( ③ )がある。

  ・たたくと広がる( ④ )性と、引っ張ると伸びる( ⑤ )性がある。

  ・( ⑥ )が流れやすく、( ⑦ )が伝わりやすい。

 解答は以下の通りです。

 ①有機物、②無機物、③光沢、④延、⑤展、⑥電気、⑦熱

 すべて正解することができましたか?

 プラスチックも有機物であること

 ・磁石に付く性質は金属に共通の性質ではないこと

 この2つを間違えないよう、注意しましょう!


記事のまとめ

 以上、中1理科で学習する「有機物と無機物、金属の性質」について、説明してまいりました。

 いかがだったでしょうか? 

・今回の記事のポイントをまとめると…

有機物と無機物のちがい 

有機物…燃えて二酸化炭素が出たり、黒く焦げて炭になる物質  

無機物…有機物以外の物質

プラスチックについて

・プラスチックも有機物である

・プラスチックの種類

ポリエチレン(PE)    

 ポリスチレン(PS)   

 ポリ塩化ビニル(PVC)    

 ポリエチレンテレフタラート(PET) 

金属の3つの性質  

金属光沢  

展性延性  

電流が流れやすく、が伝わりやすい  

「磁石に付く」性質は、金属共通の性質ではないので注意!

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。

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