中1理科『気体の発生方法と集め方』覚え方をまとめてみた!

試験管から気体が発生しているイラスト

 中学1年の理科で学習する「気体の発生方法と性質

 今回は気体の発生方法、気体を集める方法、いろいろな気体の性質について、詳しく解説していきたいと思います。

お教えする内容は、以下の通りです。

酸素と二酸化炭素の発生方法の覚え方

水素とアンモニアの発生方法の覚え方

気体を集める3つの方法とその覚え方

いろいろな気体の性質を知ろう!

 この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。

 ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。

①酸素と二酸化炭素の発生方法の覚え方

 ここでは中1理科で学習する、酸素と二酸化炭素の発生方法の覚え方を紹介していきます!

 酸素は、二酸化マンガンうすい過酸化水素水(オキシドール)を加えると、発生させることができます。

 二酸化炭素は石灰石塩酸を加えると発生させることができます。

(ⅰ)酸素の発生方法のゴロ合わせ

 酸素の発生方法のゴロ合わせは、次の通りです。

   山ぞくが「マンガ貸さんかい!」

 ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。

 ・山ぞく→ 酸素

 ・マンガ→ 二酸化マンガン

 ・貸さんかい→ 過酸化水素水山賊のイラスト

(ⅱ)二酸化酸素の発生方法のゴロ合わせ

 二酸化炭素の発生方法のゴロ合わせは、次の通りです。

 「兄さんとセットで遠足だ!

 ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。

・兄さん→ 二酸化炭素

・セッ(ト)→ 石灰石

・遠(エン)→ 塩酸

子どもたちが遠足をしているイラスト

 酸素と二酸化炭素の発生方法は、中学理科のテストにおいてよく問われますので、しっかり覚えておきましょう。

※YouTubeに『酸素と二酸化炭素の発生方法』のゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科ゴロ合わせ「酸素の発生方法」

【動画】中学理科ゴロ合わせ「二酸化炭素の発生方法」


②水素とアンモニアの発生方法の覚え方

 ここでは、水素とアンモニアの発生方法の覚え方を紹介していきます!

 水素は、金属(亜鉛や鉄など)に酸性の水溶液(うすい塩酸や硫酸など)を加えると、発生させることができます。

 金属については、ちょっと難しい話になりますが、水素よりイオン化傾向(イオンになりやすさ)が小さい金属(金や銀、銅など)だと水素が発生しませんので注意しましょう!

 一方のアンモニアは、水酸化カルシウム塩化アンモニウムの混合物を加熱することで発生します。

(ⅰ)水素の発生方法のゴロ合わせ

 水素の発生方法のゴロ合わせは、次の通りです。

   「好きさ!」

 ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。

 ・好(す)→ 水素

 ・き→ 金属

 ・さ→ 酸性の水溶液

女性に告白している男性のイラスト

(ⅱ)アンモニアの発生方法のゴロ合わせ

 アンモニアの発生方法のゴロ合わせは、次の通りです。

 「あんなにスイカ(もろうて)

 え~んか、あんちゃん

 ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。

・あん→ アンモニア

・スイカ→ 水酸化カルシウム

・え~んか、あん(ちゃん)→ 塩化アンモニウム

スイカを食べてるおじさんのイラスト

※YouTubeに『水素とアンモニアの発生方法』のゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科ゴロ合わせ「水素の発生方法」

【動画】中学理科ゴロ合わせ「アンモニアの発生方法」


③気体を集める3つの方法とその覚え方

 発生した気体を集める方法は、3つあります。

 それは、水上置換法上方置換法下方置換法です。

 まず、下の画像の問題にチャレンジしてみましょう!

気体の集め方についての問題

 解答は、以下の通りです。

気体の集め方についての問題の解答

 それでは、3つの気体の集め方について、詳しく見ていきましょう。

(ⅰ)3つの気体の集め方の特徴

 まず発生した気体が、水に溶けやすいかどうかで判断します。

 水に溶けにくい気体ならば、水上置換法を使って集めます。

 水上置換法は、水と置き換えて気体を集める方法ですので、気体がどのくらいたまっているのか、目で見て確認できます。

 また、水上置換法は空気とも混ざらないので、気体を集める方法として優れています。

 次に水に溶けやすい気体の場合について、考えてみましょう。

 水に溶けやすくく、空気より密度が大きいときは、下方置換法を使って集めます。

 (※空気より密度が大きいと、その気体は下にたまっていきます。)

 水に溶けやすくく、空気より密度が小さいときは、上方置換法を使って集めます。

 (※空気より密度が小さいと、その気体は上にあがっていきます。)

実験をしている女性科学者のイラスト

 では、つぎの気体を集める場合、どの方法を使ったらよいか考えてみましょう。

 ①水素

 ②アンモニア

 ③塩素

 まず①の水素について考えてみましょう。

 水素は、水に溶けにくい気体です。

 よって、水素は水上置換法で集めます

 ②のアンモニアは、非常に水に溶けやすい気体です。

 よって、水上置換法は使えません。

 アンモニアは空気より密度が小さいので、上方置換法を使って集めます。

 ③の塩素も、水に溶けやすい気体です。

 よって、水上置換法は使えません。

 塩素は空気より密度が大きいので、下方置換法を使って集めます。

 発生した気体を集める方法の選び方は、

 ①その気体が水に溶けにくいなら、水上置換法

 ②水に溶けやすく、空気より密度が小さいなら上方置換法

 ③水に溶けやすく、空気より密度が大きいなら下方置換法

 まずは、水上置換法を使うことを第一に考えましょう!

実験をしている男性科学者のイラスト

(ⅱ)気体とその気体を集める3つの方法の覚え方 

 気体の種類その気体の集め方の組合せをまとめると、↓のようになります。

 水上置換法を使って集める気体の例として、水素酸素窒素などが挙げられます。

 上方置換法を使って集める気体の例として、アンモニアなどが挙げられます。

 下方置換法を使って集める気体の例として、二酸化炭素塩素などが挙げられます。

 ↑の内容を覚えるゴロ合わせがコチラです!

兄さん、え~んか

 案の定

 水上スキーでおっさん窒息

 ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。

・兄さん→ 二酸化炭素、え~ん→ 塩素、か→ 下方置換法

・案→ アンモニア、定(じょう)→ 上方置換法

・水上→ 水上置換法、ス(キー)→ 水素、(おっ)さん→ 酸素、窒息→ 窒素

水上スキーをやっている男性のイラスト

※YouTubeに『気体の集め方の覚え方』のゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学理科ゴロ合わせ「気体の集め方」

 中1理科の分野で、3つの気体を集める方法の中で、どの方法を使えばよいかがよく問われます。

 それぞれの集め方の特徴を、しっかり覚えておきましょう!


④いろいろな気体の性質を知ろう!

 ここでは中1理科で重要な、二酸化炭素水素アンモニア塩素の4つの気体の性質について、詳しく説明していきたいと思います。

 二酸化炭素と水素についての問題を、↓に載せていますので、さっそくチャレンジしてみてましょう!

【問題】( )に入る適当な語句を答えましょう。

 (1) 二酸化炭素の性質

    ・水に( ➀ )。水溶液は( ② )性

  ・石灰水に通すと( ③ )にごる。

  ・空気より密度が( ④ )。

  (2) 水素の性質

 ・空気より密度が( ⑤ )。

 ・火をつけると( ⑥ )して燃え、( ⑦ )ができる。

【解答】➀少し溶ける、②酸(性)、③白く、④大きい、⑤非常に(とても)小さい、⑥爆発、⑦水滴(水) 

 二酸化炭素について特に押さえておくポイントは、次の2点です。

 ①少し水に溶けて、水溶液は酸性

 ②石灰水を白くにごらせる

 ちなみに、水溶液が酸性であることを調べる方法は2つあります。

 1つは青色リトマス紙が赤色に変わる

 2つ目はBTB液が黄色に変わる

 また水素は密度が非常に小さく、火をつけると爆発して燃え、水滴ができます。

楽しそうに勉強する子どもたち

 つづいてアンモニアと塩素についての問題を、↓に載せていますので、さっそくチャレンジしてみてましょう!

【問題】( )に入る適当な語句を答えましょう。

 (1) アンモニアの性質

    ・においは特有の( ➀ )がある。

  ・空気より密度が( ② )。

  ・水に( ③ )。水溶液は( ④ )性。

  (2) 塩素の性質

 ・色は( ⑤ )で、においは特有の( ⑥ )がある。

 ・水に( ⑦ )。水溶液は( ⑧ )性。

 ・塩素には、( ⑨ )作用と( ⑩ )作用がある。

【解答】➀刺激臭、②小さい、③非常に(とても)溶けやすい、④アルカリ(性)、⑤黄緑、⑥刺激臭、⑦溶けやすい、⑧酸(性)、⑨殺菌、⑩漂白 (※⑨⑩は順不同)

 アンモニアについて特に押さえておくポイントは、次の2点です。

 ①水に非常によく溶けて、水溶液はアルカリ性

 ②特有の刺激臭がある

 ちなみに、水溶液がアルカリ性であることを調べる方法は3つあります。

 1つは赤色リトマス紙が青色に変わる

 2つ目はBTB液が青色に変わる

 3つ目はフェノールフタレイン液が赤色に変わる

 一方、塩素について、押さえておくべきポイントが3つあります。

 ①色が黄緑色で特有の刺激臭がある

 ②水に溶けやすく、水溶液は酸性

 ③塩素には、漂白・殺菌作用がある

手を挙げて答えようとしている勉強する子どもたち


記事のまとめ

 以上、中1理科で学習する「気体の発生方法と性質」について、説明してまいりました。

 いかがだったでしょうか?

・今回の記事のポイントをまとめると…

酸素と二酸化炭素の発生方法の覚え方

・酸素… 二酸化マンガンうすい過酸化水素水を加える

 →「山ぞくがマンガ貸さんかい!

・二酸化酸素… 石灰石塩酸を加える

 →「兄さんとセットで遠足だ!

水素とアンモニアの発生方法の覚え方

・水素… 金属(鉄や亜鉛など)に酸性の水溶液(うすい塩酸など)を加える

 →「好きさ

・アンモニア… 水酸化カルシウム塩化カルシウムの混合物を加熱

 →「あんなにスイカ、え~んかあんちゃん

気体を集める3つの方法

(1)水に溶けにくい気体は、水上置換法で集める

(2)水に溶けやすく、空気より密度が小さい気体は、上方置換法で集める

(3)水に溶けやすく、空気より密度が大きい気体は、下方置換法で集める

いろいろな気体の性質

・二酸化炭素は、水溶液は酸性で、石灰水を白くにごらせる

・アンモニアは、水溶液はアルカリ性で、特有の刺激臭がある

・塩素は、黄緑色で特有の刺激臭があり、水溶液は酸性である

 また、塩素には漂白・殺菌作用がある

 最後に、中学理科の学習におすすめの参考書・問題集を紹介しておきますね。

 1冊目に紹介するのは「中1理科をひとつひとつわかりやすく」です。

 イラストが多く載っていて、簡単な穴埋め問題基本語句が身に付いたかどうかを確認できるため、勉強が苦手な中学生にとっても、取り組みやすい一冊だと思います。

 理科が苦手な生徒でも使いやすい、おすすめの参考書です。

 2冊目に紹介するのは「図でわかる中学理科 1分野」です。

 図が多用されているうえ、「なぜそうなるのか?」という理屈をわかりやすく丁寧に説明しているのが特徴の参考書です。

 練習問題もたくさん載っているため、各単元の内容をきちんと理解して身に付けたい中学生におすすめの一冊です。

 説明の文字数が多いので、読むのが苦手な中学生にはちょっときついかもしれません。

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきます。

 何卒、よろしくお願いします。

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コメント

  1. えみる より:

    中学1年生ですが、小学校と比べて授業内容が難しくなり困っていましたが、このサイト救われました。ありがとうございます。

    • takenoko20160901 より:

      コチラこそ、コメントありがとうございます。
      中1の夏休み明けぐらいからだんだん難しくなるので、勉強が大変になってきますよね。
      このサイトが、少しでも勉強のお役に立てたのなら幸いです。