中学1年で学習する「文字の式」。
今回は「関係を表す式」ついて、詳しく解説していきたいと思います。
関係を表す式では、「等しい関係を表す式」と「大小関係を表す式」の2種類の式の立て方を学習します。
この記事では、次の2つの内容について詳しく説明しています。
関係を表す式を立てるのが苦手な中学生は、少なくありません。
しかし、問題文から文字式をつくるのにはコツがあるのです。
この記事で、そのコツをお教えしますので、ぜひ最後までご覧下さい。
①等しい関係を表す式
まず、次の例題をご覧下さい。
(例題)
80円の鉛筆x個と150円のノートy冊を合わせて買うと、460円です。
等しい関係の式で表しましょう。
この問題では、
鉛筆の代金は、
80(円)×x(個) = 80x(円)
ノートの代金は、
150(円)×y(個) = 150y(円)
よって鉛筆とノートの代金は、
80x+150y(円)
そして、80x+150y(円)と460円が等しいので、
80x+150y = 460
と表すことができます。
このように、等号”=”(イコール)を使って等しい関係を表した式を、等式といいます。
等式において、等号”=”(イコール)の左側を左辺、右側を右辺、両方合わせて両辺といいます。
(1)等しい関係を表す式をつくるコツ
等しい関係を表す式をつくるコツは、まず始めに問題文をもとに言葉で式を立てるということです。
次の例題をもとに、言葉で式を立てるやり方を詳しく説明していきます。
(例題)
1個a円のリンゴ5個と1個b円のミカン6個を買うと、代金は980円です。
この数量の関係を等式で表しましょう。
問題文をもとに、言葉で式を立てると以下のようになります。
リンゴの代金は、
a(円)×5(個) = 5a(円)
ミカンの代金は、
b(円)×6(個) = 6b(円)
よって、言葉の式に文字式を当てはめると、
5a+6b = 980【答え】
(2)等しい関係を表す式 練習問題
それでは、練習問題にチャレンジしましょう!
①1000円出してa円のリンゴを7個買ったら、おつりはb円でした。
この数量の関係を等式で表しましょう。
②x本ある鉛筆を、5人の子どもにy本ずつ配ると8本余りました。
この数量の関係を等式で表しましょう。
解説と解答は、以下の通りです。
①の問題文を言葉の式で表すと、
リンゴの代金は、
a(円)×7(個) = 7a(円)
おつりは、
b円
よって、言葉の式に文字式を当てはめると、
1000-7a = b【答え】
②の問題文を言葉の式で表すと、
もとの鉛筆の本数は、
x本
子どもに配った鉛筆の本数は、
y(本)×5(人)=5y(本)
よって、言葉の式に文字式を当てはめると、
x-5y = 8【答え】
※YouTubeに「等しい関係を表す式」についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
②大小関係を表す式
大小関係を表す式を説明する前に、不等号の復習をしましょう。
不等号には、”>”、”<”の2種類がありました。
“>”なら、左側に大きい数、右側に小さい数をおきます。
“<”なら、左側に小さい数、右側に大きい数をおきます。
使い方の例として、
5は3より大きいことを表す場合は、5 >3
3は5より小さいことを表す場合は、3< 5
さらに不等号には、“≧”、“≦”という記号があります。
aは3以上ということを表したい場合は、a ≧ 3
aは3以下ということを表したい場合は、a ≦ 3
大小関係を表す式に取り組む前に、この4種類の不等号をしっかり覚えておきましょう!
(1)大小関係を表す式をつくるコツ
ここからは、大小関係を表す式をつくるコツを説明していきたいと思います。
まず、次の例題をご覧下さい。
(例題)
1個100円のリンゴx個と1個80円のミカンy個を合わせて買うと、800円より小さくなります。
大小関係を表す式をつくりましょう。
等しい関係を表す式と同じように、言葉の式を立ててみましょう。
合計代金が800円より小さいので、リンゴとミカンの代金をたしたら800円より小さいということになります。
リンゴの代金は、
100(円)×x(個)=100x(円)
ミカンの代金は、
80(円)×y(個)=80y(円)
よって、言葉の式に文字式を当てはめると、
100x+80y < 800 …【答え】
このように、不等号を使って大小関係を表す式を、不等式といいます。
(2)大小関係を表す式 練習問題
それでは、練習問題にチャレンジしましょう!
①a円出してb円の鉛筆を6本買ったら、おつりは100円以下でした。
この数量の関係を不等式で表しましょう。
②80枚ある色紙を5枚ずつx人に配ると、y枚以上余りました。
この数量の関係を不等式で表しましょう。
解説と解答は、以下の通りです。
①の問題文を言葉の式で表すと、
おつりが100円以下なので、出したお金から鉛筆の代金を引くと100円以下ということになります。
出したお金は、a円
鉛筆の代金は、b(円)×6(本) = 6b(円)
よって、言葉の式に文字式を当てはめると、
a-6b ≦ 100 …【答え】
②の問題文を言葉の式で表すと、
あまった色紙がy枚以上なので、80枚の色紙から子どもに配った色紙の数を引くとy枚以上ということになります。
子どもに配った色紙は、5(枚)×x(人) = 5x(枚)
よって、言葉の式に文字式を当てはめると、
80-5x ≧ y …【答え】
※YouTubeに「大小関係を表す式」についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
記事のまとめ
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。
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