中学1年で学習する「文字の式」。
今回は文字式のかっこをはずす方法について、押さえておきたい2つのポイントを詳しく見ていきたいと思います。
ちなみに2つのポイントとは、かっこの前が、
・たし算(+)の場合
・ひき算(-)の場合
それぞれの計算のやり方のことです
この記事では2つのポイントを含む、↓の3つの内容について詳しく解説しています。
文字式のかっこをはずして計算する問題を苦手とする中学生は、非常に多いです。
この記事を読んで、よく理解してしっかり解けるようになりましょう!
①かっこの前が+のときの計算
かっこの前が+の場合のかっこのはずし方について、説明したいと思います。
まずはじめに、数のみの式で考えてみましょう。
スーパーで150円のジュースを買いました。
次に八百屋で、200円のリンゴと100円のミカンを買いました。
合計でいくらになるでしょうか?
この場合、リンゴとミカンをまとめて買ったと考えると、
150+(200+100)
と、かっこを使って表すことができます。
また、リンゴとミカンを順番に買ったと考えると、
150+200+100
と表すことができます。
当然、計算結果は同じになるので、
150+(200+100)
= 150+200+100
上記の内容から言えることは、
「かっこの前が+のとき、かっこを外すと、かっこの中の項の符号はそのまま」
つまり
ということです。
それでは、実際に計算問題で練習してみましょう!
(1) 2x+(3x+5)
かっこの中の項が、+3xと+5。
よって、かっこをはずすと次のようになります。
2x+(3x+5)
=2x+3x+5
=5x+5 【答え】
(2) 3x+(2x-3)
かっこの中の項が、+2xと-3。
よって、かっこをはずすと次のようになります。
3x+(2x-3)
=3x+2x-3
=5x-3 【答え】
(3) x+(-3x+2)
かっこの中の項が、-3xと+2。
よって、かっこをはずすと次のようになります。
x+(-3x+2)
=x-3x+2
=-2x+2 【答え】
(4) 5x+(-2x-3)
かっこの中の項が、-2xと-3。
よって、かっこをはずすと次のようになります。
5x+(-2x-3)
=5x-2x-3
=3x-3 【答え】
では最後に、次の問題にチャレンジしましょう!
この問題ができれば完璧です。
3x+2+(4x-6)
解答は次の通りです。
3x+2+(4x-6)
=3x+2+4x-6
=3x+4x+2-6
=7x-4 【答え】
②かっこの前が-のときの計算
かっこの前が-の場合のかっこのはずし方について、説明したいと思います。
今回もまず、数のみの式で考えてみましょう。
200円のリンゴと100円のミカンを買って、500円出しました。
おつりは、いくらになりますか?
この場合、リンゴとミカンをまとめて買ったと考えると、
500-(200+100)
と、かっこを使って表すことができます。
また、リンゴとミカンを順番に買ったと考えると、
500-200-100
と表すことができます。
当然、計算結果は同じになるので、
500-(200+100)
= 500-200-100
上記の内容から言えることは、
「かっこの前が-のとき、かっこを外すと、かっこの中の項の符号が逆になる」
つまり、
ということです。
それでは、実際に計算問題を練習してみましょう!
(1) 2x-(3x+5)
かっこの中の項が、+3xと+5。
よって、かっこをはずすと符号が逆になり、次のようになります。
2x-(3x+5)
=2x-3x-5
=-x-5 【答え】
(2) 3x-(2x-3)
かっこの中の項が、+2xと-3。
よって、かっこをはずすと符号が逆になり、次のようになります。
3x-(2x-3)
=3x-2x+3
=x+3 【答え】
(3) x-(-3x+2)
かっこの中の項が、-3xと+2。
よって、かっこをはずすと符号が逆になり、次のようになります。
x-(-3x+2)
=x+3x-2
=4x-2 【答え】
(4) 5x-(-2x-3)
かっこの中の項が、-2xと-3。
よって、かっこをはずすと符号が逆になり、次のようになります。
5x-(-2x-3)
=5x+2x+3
=7x+3 【答え】
では最後に、次の問題にチャレンジしましょう!
この問題ができれば完璧です。
3x+2-(4x-6)
解答は次の通りです。
3x+2-(4x-6)
=3x+2-4x+6
=3x-4x+2+6
=-x+8 【答え】
文字式のかっこをはずす計算をマスターしていないと、この先の単元で苦労します。
中学1年のこの時期に、しっかりマスターしておきましょう!
※YouTubeにも「文字式のかっこを外す計算」についての解説動画を投稿しておりますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!
③式をたすこと、式をひくこと
最後に、2つの式をたしたりひいたりする問題の解き方について、説明をしておきたいと思います。
まず↓の問題をご覧下さい。
【問題】
次の2つの式をたしましょう。また、左の式から右の式をひきましょう。
3x+5、 5x-2
↑の2つの式をたすには、両方の式にかっこをつけて、たすの記号(+)で結びつけます。
(3x+5)+(5x-2)
後は、かっこを外して計算を進めればOKです。
3x+5+5x-2
=3x+5x+5-2
=8x+3 …【答え】
つづいて、2つの式のひき算のやり方を説明していきます。
2つの式をひくには、両方の式にかっこをつけて、ひくの記号(-)で結びつけます。
(3x+5)-(5x-2)
後は、かっこを外して計算を進めればOKです。
3x+5-5x+2
=3x-5x+5+2
=-2x+7 【答え】
記事のまとめ
最後に、中1数学のおすすめ参考書・問題集を2冊紹介しておきますね。
1冊目に紹介するのは「中学の数学・方程式が超わかる本」です。
中学に入学してすぐに数学につまづいてしまった人が「正の数・負の数のたし算・ひき算」から「方程式の計算問題」まで、学び直しすることができる超おすすめの1冊です。
計算問題以外でも「文字の式」と「方程式」の文章問題のやり方について、きちんと説明が載っており、この1冊で中1数学の前半を身に付けることができます。
引き続き2冊目に紹介するのは「中1数学をひとつひとつわかりやすく」です。
非常に見やすくシンプルなレイアウトであるため、数学が苦手な(嫌いな)中学生でも使いやすく気楽に取り組むことができます。
教科書レベルの内容を1つ1つ、スモールステップで確実に身に付けていくことができる構成となっており、おすすめできる1冊です。
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。
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