中学1年の理科で最初に学習する「身近な生物の観察」。
観察器具である「顕微鏡」「双眼実体顕微鏡」「ルーペ」の使い方がわからない…。
そんな中学生も少なくないと思います。
そこで今回、この3つの観察器具について、よく出る問題や使う手順の覚え方などを詳しく説明していきたいと思います。
⑤ ルーペの使い方
この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。
ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。
①『顕微鏡』よく出る問題
ここでは顕微鏡について、定期テストなどでよく問われる問題を解説しています。
入試問題に出題されることもあるので、ポイントを押さえておきましょう!
(1)顕微鏡の各部分の名前
顕微鏡の各部分の名前を覚えていますか?
まずは↓の画像の問題にチャレンジして、顕微鏡の各部分の名前をちゃんと覚えているかチェックしてみましょう。
問題の答えは↓の画像に載っているので、分からなかったもの、間違えたものはしっかり覚え直しましょう。
顕微鏡の各部分の働きを↓にまとめていますので、よく確認しておきましょう。
・接眼レンズ
目に接する側に取り付けられるレンズです。
・対物レンズ
観察する物体側に取り付けられるレンズです。
・レボルバー
対物レンズの種類を変えることができます。
・調節ねじ
ピントを調節するために使われます。
・反射鏡としぼり
光の量(明るさ)を調整するために使われます。
(2)顕微鏡の視野に関する問題
顕微鏡の視野や倍率についての問題も、テストでよく出題されます。
ちなみに『視野』とは「顕微鏡を通して見える範囲のこと」です。
まず以下の問題にチャレンジしてみて下さい!
【問】( )の中に入る適当な語句を答えましょう、
(1) 顕微鏡の倍率を高くするほど、視野が( ① )なり、( ② )なる。
(2) 顕微鏡を通して視野の中に見える像は、実物と上下左右が( ③ )である。
(3) (2)のため、視野内で動かしたい方向と( ④ )の方向にプレパラートを動かす。
【解答】①せまく ②暗く(※①②は順不同)、③逆、④逆
ここからは、問題の解説をしていきます。
顕微鏡は、倍率を高くするほど視野が、
①せまくなる
②暗くなる
倍率を高めると、対象物を観察している面積が小さくなります。
したがって、レンズに入ってくる光の量も少なくなってしまいます。
よって、視野がせまくなり、暗くなるのです。
※YouTubeに「顕微鏡で倍率が高いと視野が暗くなる理由」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
また、顕微鏡を通して見える像は、上下・左右が逆になっています。
ですので、見えている像を動かしたい場合、プレパラートは動かしたい方向と逆方向に動かす必要があります。
もし、見えている像を左上に動かしたい場合、どうしたらよいでしょう?
そう、プレパラートを右下に動かせばいいですよね。
↓に図も載せているので参考にして下さい。
※YouTubeに「顕微鏡でプレパラートを反対方向に動かす理由」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
【動画】中学理科「顕微鏡でプレパラートを反対方向に動かす理由」
(3)その他の顕微鏡に関する問題
続いて顕微鏡の倍率を求める問題と、プレパラートについての問題にもチャレンジしてみましょう。
【問】( )の中に入る適当な語句を答えましょう、
(1) 10倍の倍率の接眼レンズと、40倍の倍率の対物レンズを使ったとき、顕微鏡の倍率は( ① )倍になる。
(2) プレパラートに関する各部分の名前を答えましょう。
(3) プレパラートをつくるときは、( ⑤ )が入らないように気を付ける。
【解答】①400 (10×40=400)、②スライドガラス、③カバーガラス、④ピンセット、⑤空気の泡(気泡)
ここからは、問題の解説をしていきます。
顕微鏡の倍率の求め方は、次の通りです。
・[接眼レンズの倍率]×[対物レンズの倍率]
15倍の接眼レンズと、10倍の対物レンズを使った場合、顕微鏡の倍率は何倍になるでしょうか?
15(倍)×10(倍)=150(倍)
よって、顕微鏡の倍率は、150倍になりますね。
また、プレパラートをつくるときに注意が必要なこと。
それは、空気の泡が入らないように気を付けることです。
ですので、ピンセットでカバーガラスを静かに下ろさなければなりません。
顕微鏡の使い方について、押さえておくべきポイントは以上です。
理科を勉強する中学生のみなさん、しっかり覚えておきましょう!
②『顕微鏡』を使う手順の覚え方
顕微鏡を使う手順は、テストでよく問われる内容ですので、しっかり覚えておきたいところです。
そこでここでは、ゴロ合わせによる覚え方を紹介したいと思います。
まずは顕微鏡を使う手順を↓に載せておきますので、よく確認しておきましょう。
<顕微鏡の手順>
①場所
・水平で直射日光の当たらない明るい所に置く
↓
②レンズの取り付け
・先に接眼レンズを取り付けて、対物レンズを取り付ける
(※鏡筒にほこりやゴミが入るのを防ぐため!)
↓
③明るさの調節
・視野全体が明るくなるよう、反射鏡・しぼりを調節する
↓
④プレパラートをステージの上にのせて、クリップでとめる
↓
⑤横から見ながら調節ねじで、対物レンズとプレパラートをできるだけ近づける
↓
⑥ピント合わせ
・調節ねじを逆に回し、対物レンズをプレパラートから離しながらピントを合わせる
↓
⑦よく見えるよう、しぼりを調節する
↑の顕微鏡を使う手順を覚えるゴロ合わせがコチラです。
『水・日、接待。はしって、ステップ。
超近いよ、ピー!!
ちょっと離れて! しぼられる…』
水曜と日曜に接待があるので、喜び走ってステップで行ったら、店員の女性に近づきすぎて笛を吹いて注意され、怒られているところをイメージして下さい。
ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。
① 水→ 水平、日→ 直射日光(が当たらない)
② 接→ 接眼レンズ、待→ 対物レンズ
③ は→ 反射鏡、し→ しぼり
④ ステ→ ステージ、プ→プレパラート
⑤ 超→ 調節ねじ、近いよ→ 近づける
⑥ ピー→ ピント、ちょ→ 調節ねじ、離れて→ 離す
⑦ しぼられる→ しぼり
※YouTubeに「顕微鏡を使う順番」のゴロ合わせ動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
③『双眼実体顕微鏡』よく出る問題
双眼実体顕微鏡には、
①観察したいものをプレパラートにすることなく、観察できる
②両目で観察するので、立体的に観察ができる
という特徴があります。
ここからは、双眼実体顕微鏡でテストによく出題される問題を解説していきます。
(1)双眼実体顕微鏡の各部分の名前
双眼実体顕微鏡の各部分の名前を覚えていますか?
とりあえず、↓の各部分の名前答える問題にチャレンジしてみましょう!
問題の答えは↓の画像に載っているので、分からなかったもの、間違えたものはしっかり覚え直しましょう。
双眼実体顕微鏡の各部分の働きを↓にまとめていますので、よく確認しておきましょう。
・粗動ねじ
大まかにピントを合わせるために使われます。
・調節ねじ
右目だけでのぞきながら、細かくピントを合わせるのに使われます。
・視度調節リング
左右の視度の差をなくすために使われます。
・ステージ
白い面と黒い面があるので、観察しやすい方を選びます。
(2)双眼実体顕微鏡の特徴
続いて双眼実体顕微鏡の特徴についての問題にもチャレンジしてみましょう。
【問】( )の中に入る適当な語句を答えましょう、
(1) 双眼実体顕微鏡は、観察するものを( ① )にせずに観察できる。
(2) 双眼実体顕微鏡は両目で見るため、( ② )的に観察することができる。
(3) 双眼実体顕微鏡の( ③ )には、黒い面と白い面があるので、観察しやすい方を選ぶ。
【解答】①プレパラート ②立体、③ステージ
④『双眼実体顕微鏡』を使う手順の覚え方
双眼実体顕微鏡を使う手順を覚えていない中学生は、少なくありません。
そこで、双眼実体顕微鏡の手順を覚えるゴロ合わせを作成しました。
顕微鏡とともに、双眼実体顕微鏡の手順もしっかり覚えておきましょう!
<双眼実体顕微鏡の手順>
①両目でのぞき、鏡筒を動かして両目の幅に合わせ、左右の視野が1つに見えるように調節する。
↓
②粗動ねじをゆるめて、両目でのぞきながら鏡筒を上下させて、およそのピントを合わせる。
↓
③右目だけでのぞき、調節ねじでピントを合わせる。
↓
④左目だけでのぞき、視度調節リングを回してピントを合わせる。
双眼実体顕微鏡の手順のゴロ合わせは、
「今日も、その調子!」
です。
ゴロ合わせの内訳は、
①キョウ→ 鏡筒
②ソ→ 粗動ねじ
③チョウ→ 調節ねじ
④シ→ 視度調節リング
※YouTubeに「双眼実体顕微鏡の手順」のゴロ合わせ動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
双眼実体顕微鏡の使い方について、押さえておくべきポイントは以上です。
理科を勉強する中学生のみなさん、しっかり覚えておきましょう!
⑤ルーペの使い方
ルーペの使い方を、しっかり覚えていますか?
↓にルーペの使い方を問題にしていますので、早速チャレンジしてみましょう!
【問】( )の中に入る適当な語句を答えましょう、
(1) ルーペで観察するものが動かせるとき
・ルーペを( ① )に近づけて持ち、( ② )を前後に動かしながら( ③ )を合わせる
(2) ルーペで観察するものが動かせないとき
・ルーペを( ④ )に近づけて持ち、( ⑤ )が前後に動いて( ⑥ )を合わせる
【解答】①目 ②見たいもの (観察するもの)、③ピント、④目、⑤自分、⑥ピント
ルーペの使い方を↓に簡単にまとめておきます!
<ルーペの使い方>
①観察したいものが動かせるとき
・ルーペを目に近づけて持つ
・観察したいものを前後に動かしてピントを合わせる
②観察したいものが動かせないとき
・ルーペを目に近づけて持つ
・自分が前後に動いてピントを合わせる
ここまで、顕微鏡・双眼実体顕微鏡・ルーペについて解説してきました。
最後に、それぞれの観察器具の倍率について見ておきましょう。
↓にそれぞれの器具の倍率についての問題を載せているので、チャレンジしましょう!
【問】( )の中に入る適当な語句を答えましょう、
(1) 顕微鏡
・倍率は、( ① )倍から( ② )倍程度。
・はじめは、( ③ )で観察する。
(2) 双眼実体顕微鏡
・倍率は、( ① )倍から( ② )倍程度。
(3) ルーペ
・倍率は、( ① )倍から( ② )倍程度。
【解答】①40、②600、③低倍率、④20、⑤40、⑥5、⑦10
各器具の倍率のちがいを↓に簡単にまとめておきますので、参考にして下さい。
<各器具の倍率>
①顕微鏡
・倍率は40~600倍程度
・はじめは、低倍率で観察する
②双眼実体顕微鏡
・倍率は20~40倍程度
③ルーペ
・倍率は5~10倍程度
記事のまとめ
以上、中1理科で学習する「顕微鏡」「双眼実体顕微鏡」「ルーペ」について、詳しく説明してきましたが、いかがだったでしょうか?
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。
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コメント
いつもお世話になっております!
前回のテストの結果が40行くか行かないかで、
悩んでいたときこのサイトを見つけました!
たけのこ塾様のお陰で
今回のテストが96点と高得点になりました!
本当に助かりました!これからも頑張ってください!
コメントありがとうございます!すごく励みになります。
これからもこのサイトの運営を続けていきますので、なにとぞよろしくお願いします。