以前に投稿した「これを読めば第1~5文型が一通り理解できる!」という記事で、第1~5文型について解説しました。
その中で、今回は「第4文型」についての詳しい解説記事を投稿しました。
この記事でお伝えするポイントは、以下の通りです。
①「第4文型」とはどんな文?
はじめに「第4文型」について、簡単に説明しておきますね。
↓の例文をご覧下さい。
(例)
・I give him a book.
(私は彼に本をあげます)
この例文は、動詞”give”の目的語が2つあります。
1つは、him(彼に)
もう1つは、a book(本を)
です。
「目的語」とは、動詞の後にくる「~を(に)」の部分です。
また、「名詞」が目的語になります。
この例文のように、目的語を2つもつことができる動詞で書かれた文の形を「第4文型」といいます。
「第4文型」は
「主語+動詞+目的語+目的語」
と表すことができます。
また、それぞれの文の成分を↓の記号で表すこともあります。
・主語 → S
・動詞 → V
・目的語 → O
これらの記号を使って、第4文型を次のように表すこともできます。
S V O O
第4文型で、注意が必要なポイントがあります!
それは、2つの目的語の順番です。
人→もの・こと
の順でないと、間違いになってしまいますので気を付けましょう!
先ほどの例文をもう一度確認すると…、
先に”him“、つまり「人」が使われています
そして、後に”a book“、つまり「もの」が使われています。
※YouTubeに『第4文型』についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!
②「第4文型」の動詞
先ほど例文で使った”give”以外にも、第4文型の動詞はたくさんあります。
ここでは、中学英語で必ず出てくる第4文型の動詞を、いくつか紹介していきます。
(ⅰ) show(…に~を見せる)
動詞”show“も、目的語を2つ持つことができる第4文型の動詞になります。
さっそく、↓の例文で確認してみましょう!
(例)
・I show you the picture.
(私はあなたにその写真を見せます)
この例文では、動詞”show“が
you(あなたに)
the picture(その写真を)
の2つの目的語をもっているのが確認できますね。
(ⅱ) teach(…に~を教える)
動詞”teach“も、目的語を2つ持つことができる第4文型の動詞になります。
さっそく、↓の例文で確認してみましょう!
(例)
・I teach them English.
(私は彼らに英語を教えます)
この例文では、動詞”teach“が
them(彼らに)
English(英語を)
の2つの目的語をもっているのが確認できますね。
(ⅲ) make(…に~をつくってあげる)
動詞”make“も、目的語を2つ持つことができる第4文型の動詞になります。
さっそく、↓の例文で確認してみましょう!
(例)
・I make you dinner.
(私はあなたに夕食をつくってあげます)
この例文では、動詞”make“が
you(あなたに)
dinner(夕食を)
の2つの目的語をもっているのが確認できますね。
(ⅳ) buy(…に~を買ってあげる)
動詞”buy“も、目的語を2つ持つことができる第4文型の動詞になります。
さっそく、↓の例文で確認してみましょう!
(例)
・I buy her a bike.
(私は彼女に自転車を買ってあげます)
この例文では、動詞”buy“が
her(彼女に)
a bike(自転車を)
の2つの目的語をもっているのが確認できますね。
↓に「第4文型」の練習問題を載せているので、チャレンジしてみましょう!
【練習問題】
(1) 私は彼女にその本をあげた。
(2) 彼女は彼にその写真を見せます。
(3) 私は彼らに英語を教えます。
練習問題の解答・解説は↓の通りです。
【解答・解説】
(1) I gave her the book.
⇒ gaveは”give”の過去形。
(2) She shows him the picture.
⇒ sheが主語の現在形の文なので、三単現のsをつけ忘れないよう注意しましょう。
(3) I teach him them English.
どうでしたか?きちんと解くことができましたか?
できなかった問題は、しっかり理解しておきましょう!
③「第4文型」から「第3文型」への書きかえ
ここでは、第4文型の文を第3文型の文に書きかえる方法について、詳しく説明したいと思います。
ちょっと回り道になりますが、まず第3文型について簡単に説明しておきますね。
↓の例文をご覧下さい。
(例)
I like music.
(私は音楽を好きです)
この例文では、動詞”like”の後に、目的語”music”(音楽を)が続いています。
このように
主語+動詞+目的語
という形の文が第3文型です。
では本題の「第4文型を第3文型に書きかえる方法」について、下の例文を使って説明していきますね。
(例)
I give you a pen.
(私はあなたにペンをあげます)
この第4文型の例文を第3文型に書きかえると、↓のようになります。
I give a pen to you.
どこが変わったか分かりますか?
:
1つは、目的語”a pen”が先にきたこと
もう1つは、目的語”you”の前に前置詞”to”が置かれたこと
この2つが書きかえのポイントになります。
書きかえた文においては、”to you”の部分が無くても文として成立します。
I give a pen (to you).
つまり書きかえた文は、
・I→ 主語
・give→ 動詞
・a pen→ 目的語
という「主語+動詞+目的語」の形、つまり第3文型になっています。
ここまでの内容をまとめてみます。
第4文型の文を第3文型の文に書き変えるには、
「もの・こと」の目的語を先に置く
「人」の目的語の前に前置詞を置く
この2つを行う必要があります。
ここからは、「人」の目的語の前に置く、「前置詞」についての2パターンの形を説明していきたいと思います。
↓の2つの4文型の文を、3文型に書きかえてみますね。
➀ I give you a pen.
(私はあなたにペンをあげます)
② I make him lunch.
(私は彼に昼食をつくってあげます)
①を第3文型に書きかえると、
I give a pen to you.
②を第3文型に書きかえると、
I make lunch for him.
このように、書きかえて「人」の目的語の前におく「前置詞」には、
・to
・for
の2つのパターンがあります。
“to”を使うのは、
・give
・show
・teach
などの動詞が使われている場合です。
一方、“for”を使うのは、
・make
・buy
などの動詞が使われている場合です。
“to”と”for”の使い分けについて、簡単に説明しておきたいと思います。
“to”には、目的の方向をしめす「矢印」のはたらきがあります。
この”to”を使った↓の例文で詳しく説明しますね。
① I give a pen to you.
(私はあなたにペンをあげます)
② I show the picture to him.
(私は彼にその写真を見せます)
③ I teach math to them.
(私は彼らに数学を教えます)
①の場合、私のペンが
I(私)⇒ you(あなた)
に移動しています。
②の場合、私の写真が
I(私)⇒ him(彼)
に見せられています。
③の場合、私の数学の知識が
I(私)⇒ them(彼ら)
に移動しています。
このように、give・show・teachには、一方からもう一方に「もの・こと」が移動するので、前置詞”to”が使われます。
しかしmake・buyにおいては、「何かをつくってあげる」「何かを買ってあげる」ということなので、一方からもう一方に「もの・こと」が移動するわけではありません。
この場合、“to”ではなく前置詞”for”を使います。
↓に「第4文型の書きかえ」の練習問題を載せているので、チャレンジしてみましょう!
【練習問題】
(1) 私は彼らに英語を教えます。
(2) 私は彼に昼食をつくります。
練習問題の解答・解説は↓の通りです。
【解答・解説】
(1) ① I teach them English.
② I teach English to them.
(2) ① I make him lunch.
② I make lunch for him.
すべての問題を正解することができましたか?
できなかった問題があった場合は、しっかり復習しておきましょう!
※YouTubeに『第4文型の英作文問題』の問題についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!
※YouTubeに『第4文型の書きかえ』についてのゴロ合わせ動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!
【動画】中学英語ゴロ合わせ「4文型の書きかえ to+人・for+人」
記事のまとめ
以上、中2英語で学習する「第4文型」について詳しく見てきました。
いかがだったでしょうか?
最後にもう1度、記事の中でのポイントをまとめておくと…
(1) 第4文型とは
→「主語+動詞+目的語+目的語」(SVOO)
※ 目的語の順番は、先に「もの・こと」後に「人」
(2) 第4文型の動詞
① give「…に~を与える」
② show「…に~を見せる」
③ teach「…に~を教える」
④ make「…に~をつくってあげる」
⑤ buy「…に~を買ってあげる」
(3) 第4文型→第3文型の書きかえ
・「もの・こと」の目的語を先に置く
・「人」の目的語の前に前置詞(to・for)を置く
(4)前置詞 to・for の使い分け
・to→ give、show、teach
・for→ make、buy
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
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