中学1年の数学で学習する「方程式」
前回は「比例式を解きコツは『外×外=内×内』」で、比例式を方程式で解く方法について理解してもらえたと思います。
今回は「方程式の利用」、つまり方程式の文章題が苦手な中学生に向けて、詳しく解説しています。
・この記事では、次の3つの内容について詳しく説明しています。
方程式の基本的な計算がよくわからない人は、先にコチラの「移項を使って方程式を解こう!」を読んで、よく理解しておきましょう。
この記事を読んで、方程式の文章題の解き方をしっかり理解しましょうね!
①方程式の文章題を解く手順について
では次の例文を使って、方程式の文章題を解く手順を説明していきましょう。
「鉛筆を4本と200円のノートを1冊買ったら、合計代金が480円でした。鉛筆1本の値段はいくらですか?」
・以下の流れが、方程式の文章題を解く手順です。
①はじめに何をxとするか決める
↓
②次にイコールの関係を見つけて、言葉でイコールの式を作る
↓
➂数と文字xを使い、②の関係を方程式にする
・それではこの手順で、例題を解いていきましょう。
①、鉛筆の値段を求めたいので、鉛筆の値段をx円とします。
↓
②、鉛筆の代金とノートの代金をたすと480円になりますので、次のようなイコールの関係が成り立っています。
[鉛筆の代金]+[ノートの代金]=[合計代金]
ここで、
・鉛筆の代金は、”[鉛筆の値段]×4(本)“
・ノートの代金は、200円
・合計代金は、480円
ですので、
[鉛筆の値段]×4(本)+200(円)=480(円)
なります。
↓
➂、②の言葉で表したイコールの式を、数と文字xを使って表すと、
4x+200 = 480
という方程式をつくることができます。
この方程式を解いていくと、
4x+200 = 480
4x = 480-200
4x = 280
両辺を4で割る(1/4をかける)と
4x÷4 = 280÷4
x = 70 【答え】
以上より、鉛筆1本の値段が70円ということがわかりました。
方程式の文章題を解く手順は、理解できましたか?
次に方程式の文章題の問題がありますので、くり返し練習しましょう!
②方程式の文章題 練習問題
では、↓の方程式の文章題の練習問題を解いてみましょう。
[問] ケーキを6個買い300円の箱に入れてもらったら、合計代金が1500円でした。ケーキ1個の値段はいくらですか?
解答は、次のとおりです。
①ケーキ1個の値段をx円とする。
②等しい関係をことばで表すと、
[ケーキの値段]×6(個)+[箱代300円]=[合計代金1500円]
③↑の等しい関係を方程式で表すと、
6x+300=1500
④方程式を解いて解を求める
6x+300=1500
6x=1500-300
6x=1200
x=200
【答】ケーキ1個の値段は200円
方程式の利用(文章題)は、中学数学の中でも重要なところです。
中学数学で出てくる文章題の基本ですので、ここでしっかりマスターしておきましょう!
③過不足の問題にチャレンジ!
方程式の利用の中でも、「過不足の問題」は解くためのコツが必要になります。
次の「過不足の問題」を使って、解き方を説明していきたいと思います。
「何本かの鉛筆があります。子どもに1人5本ずつ配ると、3本あまります。子どもに1人6本ずつ配ると、4本たりません。鉛筆は何本あるでしょうか?」
まず子どもの人数をx人とします。
次に線分図で、次の3つの場合の鉛筆の本数を表します。
➀鉛筆の本数
②1人に5本ずつ配り3本あまる場合
➂1人に6本ずつ配り4本たりない場合
・3つの場合の線分図は次のようになります。
②の場合だと、5本ずつx人の子どもに配って3本あまっているので、鉛筆の本数は、
5x+3(本)
と表せます。
③の場合だと、6本ずつx人の子どもに配って4本たりないので、鉛筆の本数は、
6x-4(本)
と表せます。
“5x+3“と”6x-4″は同じ鉛筆の本数を表しているので、
5x+3 = 6x-4
という方程式をつくることができます。
この方程式を計算していくと、
5x+3 = 6x-4
5x-6x = -4-3
-x = -7
両辺に-1をかけると、
-x ×(-1) = -7×(-1)
x = 7
よって、子どもの人数は7人
鉛筆の本数を表す”5x+3“に“x=7″を代入すると、鉛筆の本数を求めることができるので、
5×7+3=38(本)
また同じように、鉛筆の本数を表す”6x-4“に“x=7″を代入すると、鉛筆の本数を求めることができるので、
6×7-4=38(本)
どちらも同じ38本になります。
よって、鉛筆の本数は38本になります。
それでは、方程式の利用「過不足の問題」の練習問題を解いてみましょう。
[問] 何人かの子どもにあめを分けます。子どもに1人4個ずつ分けると3個あまり、子どもに1人5個ずつ分けると、6個たりません。子どもの人数は何人ですか?
子どもの人数をx人として、あめの個数を2通りの式で表し方程式をつくりましょう。
解答は、以下の通りです。
①子どもの人数をx人とする
②あめの個数を2通りの式で表す
(ⅰ) 4個ずつ分けて3個余った場合
[4個]×[子どもの人数]+[あまった3個]
↑の内容を式になおしてあめの数を表すと、
4x+3(個)
(ⅱ) 5個ずつ分けて6個足りなかった場合
[5個]×[子どもの人数]-[足りなかった6個]
↑の内容を式になおしてあめの数を表すと、
5x-6(個)
③ この2通りの式は同じあめの数を表しているので、
4x+3=5x-6
④ この方程式を解いて解を求める
4x+3=5x-6
4x-5x=-6-3
-x=-9
x=9
【答】子どもの人数は9人
できなかったり間違えたりした人は解答をよく見て、やり方をしっかり理解しておきましょう!
記事のまとめ
・今回の記事のポイントをまとめると…
➀方程式の文章題を解く手順
・何をxにするか決める
↓
・イコールの関係を見つけて、言葉でイコールの式をつくる
↓
・言葉のイコールの式を、数と文字xを使って方程式にする
②方程式の利用「過不足の問題」は解くコツがあるので、よく理解しておく
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
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