中学2年の数学で学習する「連立方程式」
今回は「代入法」を使うやり方について解説していきたいと思います。
連立方程式の「加減法」のやり方を忘れたという中学生は、コチラで復習しておいてください!→「加減法を使う解き方 5つのステップ」
この記事では、「代入法を使う連立方程式の解き方」について、3つのパターンの問題を解説していきます。
この記事を読んで、「代入法を使う連立方程式」の解き方について、しっかり理解しましょう!
①「代入法」の基本パターン
「連立方程式」とは、以下のような文字が2つあり、式も2つある方程式でした。
前に解説した「加減法」と今回解説する「代入法」、この2つの連立方程式の解き方には共通点があります。
それは…
「文字を1つ消して、1つの文字だけの方程式にする」
という点です。
加減法の場合は、2つの式を足すか引くかをして、片方の文字を消去してもう一方の文字の方程式にしました。
代入法はどうやって1つの文字だけの方程式にするのでしょう?
ここから、詳しく解説していきますね!
さっそく、代入法を使って解く問題をみてみましょう。
次のような問題が代入法を使うパターンですね。
この問題を代入法で解くには、①のy=x+2を、②のyに代入します。
いきなり言葉で説明してもよくわからないと思うので、とりあえず下の図をご覧下さい。
まず➀より、yとx+2は等しいです。
ということは、②のyの部分にx+2を当てはめることができますよね。
つまり、y=x+2を②の2x+3y=11に代入することができます。
3yは3×yであることに注意して代入すると…
2x+3y=11
↓
2x+3×(x+2)=11
“x+2″が1つのかたまりなので、カッコをつけて代入しましょう!
すると、xだけの方程式になったので、xの値を求めることができます。
2x+3(x+2)=11
2x+3x+6=11
2x+3x=11-6
5x=5
x=1
xの値が求まったので、後は“x=1″を➀に代入してyの値を求めます。
y=x+2
↓
y=1+2
y=3
y=3であることが求まりました。
よって解は、(x、y)=(1、3)となります。
◎ここで、代入法の基本的な手順について、まとめておきましょう!
(1) 、一方の式をもう1つの式に代入し、1つの文字の式にする
↓
(2)、 1つの文字の式を解き、文字の値を求める
↓
(3) 、(2)で求めた値を、どちらかの式に代入する
↓
(4)、 (3)の式を解き、もう一方の文字の値を求める
以上が「代入法」の基本になります。
◎代入するときの注意点は…
①代入される側の文字の係数に注意する
②代入するときはカッコをつける
の2点です。
以上のことに気を付けて、次の代入法を使う問題に進みましょう!
②「代入法」の応用パターン(1)
ここからは代入法を使う問題の、少し難しいパターンをやってみたいと思います。
まず次の問題をご覧下さい。
この問題を代入法で解くためのポイントは、2yを1かたまりのものとして見ることです。
もう少し詳しく説明しますので、下の図をご覧下さい。
まず➀より、2yとx-4は等しいです。
ということは、②の2yの部分にx-4を当てはめることができます。
つまり、2y=x-4を②の4x+2y=6に代入することができます。
2yを1かたまりととらえて代入すると…
4x+2y=6
↓
4x+(x-4)=6
“x-4″にカッコをつけて代入するのを忘れないようしましょう。
xだけの方程式になったので、xの値を求めると…
4x+x-4=6
4x+x=6+4
5x=10
x=2
xの値が求まったので、後は“x=2″を➀に代入してyの値を求めます。
2y=x-4
↓
2y=2-4
2y=-2
y=-1
y=-1であることが求まりました。
よって解は、(x、y)=(2、-1)となります。
ここで取り上げた問題は、“y=〇〇〇”という形をもう一方の式に代入するのではなく、”□y=○○○”という形をもう一方の式に代入して解くものでした。
“y=〇〇〇”の形にしてから代入しても間違いではありませんが、“□y=○○○”の形を代入した方が計算が楽で速く解くことができます。
まだ十分に理解できてない中学生はしっかり復習して、今回のパターンの問題を解けるようになっておきましょう!
③「代入法」の応用パターン(2)
では最後に、代入法を使う連立方程式の応用問題について、別のパターンを説明していきたいと思います。
次の問題をご覧下さい。
この連立方程式を代入法で解くためのポイントは、①と②の式の右辺がともにyと等しいので、①と②の右辺どうしが等しいことです。
言葉だけでは分かりにくいと思うので、下の図を使って説明したいと思います。
①の式からyと2x−1が等しいことが、②の式からyと-3x+9が等しいことが分かります。
①の右辺”2x−1″と②の右辺”−3x+9″はともにyと等しいので、2x−1と−3x+9は等しいことになります。
つまり、
2x−1=−3x+9
という式が成り立つということです。
上の式は文字xだけの方程式になっているので、xの値を求めることができます。
2x−1=−3x+9
2x+3x=9+1
5x=10
x=2
xの値が求まったので、後は“x=2″を➀に代入してyの値を求めます。
y=2x-1
↓
y=2×2-1
y=4−1
y=3
y=3であることが求まりました。
よって解は、(x、y)=(2、3)となります。
ここで取り上げた“y=〇x+□”の形の2式でできている連立方程式は、後に学習する「一次関数」のところで出てきます。
一応参考までに書いておくと、「2直線の交点を求める」問題で出てきます。
加減法で解くこともできますが、2つの式の右辺を等号(=)で結んでxの方程式にした方が計算が楽です。
今のうちに、代入法で解くクセを身に付けておきましょう!
※YouTubeに「代入法で解く連立方程式」の解説動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!
記事のまとめ
・今回の記事のポイントをまとめると…
◎連立方程式を代入法で解く基本手順
(1) 一方の式をもう一方の式に代入し、1つの文字だけの方程式にする
(2) その方程式を解き、文字の値を求める
(3) (2)で求めた値を、どちらかの式に代入する
(4) (3)の式を解き、もう一方の文字の値を求める
※あとは、必要に応じて応用パターン(1)や(2)の方法を活用する!
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。
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