中1社会・地理「ヨーロッパ州のまとめ」4つのポイントと練習問題

 中学1年の社会の地理分野で学習する「ヨーロッパ州

 今回は、ヨーロッパ州に関する以下の内容について、説明しています。

  ① ヨーロッパ州の自然と地理

  ② ヨーロッパ州の民族と宗教

  ③ ヨーロッパの統合

  ④ ロシア連邦について

 

 この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。

 ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。

①ヨーロッパ州の自然と地理

 ↓にヨーロッパ州の自然と地理についての問題を載せています。

 まずはチャレンジしてみて、どのくらい理解しているのか確認しましょう!

【問】( )に適切な語句を答えましょう。

 (1) 西ヨーロッパでは、暖流の( ① )海流の上の温められた空気を( ② )風がもたらすため、高緯度の割に温暖である。

 (2) ヨーロッパ北部の海岸線には、氷河によってできた( ③ )とよばれる複雑な地形がある。

 (3) 夏は乾燥し冬に雨が降る『地中海性気候』を利用して、オリーブや小麦を栽培する農業を( ④ )という。

 (4) ヨーロッパで広く行われている小麦などの穀物栽培と、豚などの家畜の飼育を組み合わせた農業を( ⑤ )という。

 (5) 冷涼な地域やアルプス地方で行われている農業を( ⑥ )という。

 ↓が問題の解答です。

 ①北大西洋(海流)、②偏西(風)、③フィヨルド、④地中海式農業、⑤混合農業、⑥酪農

楽しそうに勉強する子どもたち

 ここからは、↑の問題の中で押さえておきたいポイントについて解説していきますね。

 ヨーロッパ州の気候で押さえておきたいのは、①「西岸海洋性気候」と②「地中海性気候」の2つです。

 ①「西岸海洋性気候」は、高緯度の割に年間を通して温暖という特徴があります。

 さらになぜ高緯度なのに温暖なのか」を問う記述問題がよく出題されるので、しっかり覚えておきましょう。

 模範解答は、

暖流の北大西洋海流の上空を、偏西風が吹いているため」

 となります。

 ②「地中海性気候」は、夏に乾燥して冬に雨が降るという特徴があります。

 夏に乾燥するという気候のため、地中海沿岸地域では夏に乾燥に強いオリーブなどが、比較的雨が降る冬に小麦などを栽培する「地中海式農業」が行われています。 

 また、ヨーロッパ州で行われている農業は、大きく3つの種類に分けることができます。

混合農業

ヨーロッパ州の北西部や東部で広く行われている農業

小麦やライ麦などの穀物栽培と、豚や牛などの家畜の飼育組み合わせた農業

地中海式農業

地中海沿岸で行われている農業

夏に乾燥に強いオリーブなど、比較的雨が降る冬に小麦などを栽培する農業。

酪農

冷涼な地域やアルプス地方で行われている農業

乳牛やヤギを飼育して、生乳やチーズ・バターなどの乳製品をつくる農業

勉強している少年のイラスト

 

「ヨーロッパの農業が覚えられない!!」

 そんな地理が苦手な中学生のために、ヨーロッパの農業を覚えるための語呂合わせを作成しました。

こんなに地中が楽なんて

“こん”は混合農業

・”地中”は地中海式農業

・”楽(ラク)”は酪農

 地上に出て太陽の光にびっくりしたモグラが、地中にもぐって楽になったところをイメージして覚えて下さいね。

かわいいモグラのイラスト

※YouTubeに「ヨーロッパの農業」のゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学社会ゴロ合わせ「ヨーロッパの農業」


②ヨーロッパ州の民族と宗教

 ↓にヨーロッパ州の民族と宗教についての問題を載せています。

 まずはチャレンジしてみて、どのくらい理解しているのか確認しましょう!

【問】( )に適切な語句を答えましょう。

 (1) イギリスやドイツには( ① )系諸民族が多く住んでいる。

 (2) スペインやフランス、イタリアには( ② )系諸民族が多く住んでいる。

 (3) ロシアや東ヨーロッパには( ③ )系諸民族が多く住んでいる。

 (4) イギリスや北欧などヨーロッパ北部には、( ④ )を信仰する人が多い。

 (5) スペインやフランス、イタリアなどヨーロッパ南部には、( ⑤ )を信仰する人が多い。

 (6) ロシアや東欧などヨーロッパの東部には、( ⑥ )を信仰する人が多い。

 ↓が問題の解答です。

 ①ゲルマン(系諸民族)、②ラテン(系諸民族)、③スラブ(系諸民族)、④プロテスタント、⑤カトリック、⑥正教会

手を挙げて答えようとしている勉強する子どもたち

 ここからは、↑の問題の中で押さえておきたいポイントについて解説していきますね。

 ヨーロッパ州の民族は、大きく3つの民族に分類することができます。

イギリスやドイツなどに多く住んでいる「ゲルマン系

スペインやフランス、イタリアなどに多い「ラテン系

ロシアや東ヨーロッパなどに多い「スラブ系

 また、ヨーロッパ州では広くキリスト教が信仰されていますが、そのキリスト教も大きく3つの宗派に分類されます。

ゲルマン系民族が多いヨーロッパ北部では「プロテスタント

ラテン系民族が多いヨーロッパ南部では「カトリック

スラブ系民族が多いロシア連邦や東ヨーロッパでは「正教会

 また近年では、ヨーロッパ域外からの外国人労働者の増加にともない、ヨーロッパでイスラム教を信仰している人々も増えてきています。

一生懸命、勉強している女の子

「ヨーロッパの民族と宗教のつながりが覚えられない!!」

 そんな地理が苦手な中学生のために、ヨーロッパの民族と宗教のつながりを覚えるための語呂合わせを作成しました。

スランプの生徒

 ゲップして

 落下!

“スラ”はスラブ系、”生(セイ)”は正教会

・”ゲ”はゲルマン系、”プ”はプロテスタント

・”落(ラッ)”ラテン系、”下(カ)”はカトリック

 ちょっと強引なゴロ合わせですけど、インパクトがあるので(笑)もし役に立ちそうだったら活用して下さいね! ゲップしながら落下しているスランプの生徒のイラスト

※YouTubeに「ヨーロッパの民族と宗教」のゴロ合わせ動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中学社会ゴロ合わせ「ヨーロッパの民族と宗教」


③ヨーロッパの統合

 ヨーロッパの統合について、覚えておかなければならないことがいくつかあります。

 それらについてまとめた問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみて、どのくらい覚えているのか確認しましょう!

【問】( )に適切な語句を答えましょう。

 (1) 1967年、フランス・西ドイツなどの6カ国による( ① )が発足した。その後1993年に(①)が( ② )に発展し、加盟国間の政治的・経済的な統合が進んだ。

 (2) (②)内で使われている共通通貨は( ③ )である。

 (3) ロンドンとパリを結ぶ国際列車である( ④ )など、国境を越えた高速鉄道や高速道路が行き届いている。

 (4) (②)加盟国の中でも( ⑤ )の国々では所得が低く、(②)域内での経済格差が問題となっている。

 ↓が問題の解答です。

 ①ヨーロッパ共同体(EC)、②ヨーロッパ連合(EU)、③ユーロ、④ユーロスター、⑤東ヨーロッパ

楽しそうに勉強する子どもたち

 ここからは、↑の問題の中で押さえておきたいポイントについて解説していきますね。

 ヨーロッパの統合を目指す組織をまとめてみました。

ヨーロッパ共同体(EC)

・第二次大戦後、アメリカなどの大国との競争に負けないため、ヨーロッパを統合しようとする動きが起きた。

1967年フランス・ドイツ(当時は西ドイツ)・イタリア・オランダ・ベルギー・ルクセンブルクの6カ国で発足した。

・ECとは、“European Communities”の略称であり、“European”は「ヨーロッパの」“Communities”は「共同体」を意味する。

ヨーロッパ連合(EU)

マーストリヒト条約により、1993年にヨーロッパ共同体が発展してヨーロッパ連合になった。

・2018年現在、加盟国は28カ国であり、今後も加盟国が増える予定である。

・東ヨーロッパの一部の国の所得が低く、EU内での経済格差が大きいなどの課題がある。

・EUとは、“European Union”の略称であり、“European”は「ヨーロッパの」“Union”は「連合」を意味する。

 またEU内で使用されている共通の通貨である「ユーロも、中学社会のテストではよく出題されますので、ぜひ覚えておきましょう。


④ロシア連邦について

 ロシア連邦についても、覚えておかなければならないことがいくつかあります。

 それらについてまとめた問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみて、どのくらい覚えているのか確認しましょう!

【問】( )に適切な語句を答えましょう。

 (1) ロシア連邦は( ① )を使って、石油天然ガスEU諸国に輸出している。

 (2) ロシア連邦はかつて、1991年に解体した( ② )の一部であった。

 (3) ロシア連邦には、( ③ )系のロシア人が多く、( ④ )を信仰している人が多い。

 (4) ロシア南西部の肥沃な土地では、( ⑤ )がさかんに栽培されている。

 (5) ロシアに広がる針葉樹林帯である( ⑥ )は、木材として利用されている。

 ↓が問題の解答です。

 ①パイプライン、②ソ連(ソビエト連邦)、③スラブ(系)、④正教会、⑤小麦、⑥タイガ

手を挙げて答えようとしている勉強する子どもたち

 ここからは、↑の問題の中で押さえておきたいポイントについて解説していきますね。

 ロシア連邦について、押さえておきたいポイントは次の3点です。

 ① 国内で産出した石油や天然ガスを、パイプラインを使ってEU諸国に輸出している。

 ② ロシア連邦の大部分は冷帯であり、国内に広がる針葉樹林であるタイガは木材として利用されている。

 ③ ロシアはかつて、1991年に解体したソビエト連邦の一部であり、ソビエト連邦は社会主義の国であった。

ロシア連邦の地図のイラスト


記事のまとめ

 以上、中1社会・地理「ヨーロッパ州」について、詳しく説明してきました。

 いかがだったでしょうか?

・今回の記事の内容をまとめると

ヨーロッパの自然と地理

・「西岸海洋性気候」は、暖流の北大西洋海流偏西風の影響で、高緯度でも年間を通して温暖である

・「地中海性気候」は、夏に乾燥して冬に比較的雨が降るという特徴がある

・ヨーロッパの代表的な農業は、「混合農業」「地中海式農業」「酪農

→ゴロ合わせは「こんなに地中が楽なんて!

ヨーロッパの民族と宗教

・ヨーロッパの民族は大きく「ゲルマン系」「ラテン系」「スラブ系」に分類できる

・ゲルマン系が多く信仰している「プロテスタント」、ラテン系が多く信仰している「カトリック」、スラブ系が多く信仰している「正教会」がある

→ゴロ合わせは「スランプの生徒、ゲップして落下!

ヨーロッパの統合

・1993年、ヨーロッパ共同体が発展してヨーロッパ連合になる

・EU内で使われている共通通貨はユーロ

ロシア連邦について

・国内で産出した石油・天然ガスをパイプラインを使ってEU諸国へ輸出

・国内に広がるタイガを木材として活用している

・かつてのソビエト連邦社会主義の国だった

さらに、YouTubeに「ヨーロッパ州のよく出る問題」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからぜひご覧下さい!

【動画】中学社会「ヨーロッパ州よく出る問題①」

 最後に、おすすめの中学地理の参考書・問題集を紹介しておきます。

 1冊目に紹介するのは「中学地理をひとつひとつわかりやすく」です。

 これは地理が苦手な(嫌いな)中学生におすすめの一冊です。

 見開き2ページに1つのテーマが載っているスタイルになっており、左半分に説明、右半分に簡単な問題が載っているため、基本事項が身に付いたかどうかの確認ができます。

 レベル的に易しめな内容ですので、地理が苦手ではない人には少し物足りないかもしれません。。

 引き続き、2冊目に紹介するのは「中学地理が面白いほどわかる本」

 先生が生徒に語りかける形式で書かれている参考書です。生徒の質問に先生が答える箇所も多く、読みやすい工夫がされています。

 説明も大変わかりやすく、テーマごとにまとめのページも載っているため、おすすめできる一冊です。

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。

中1社会 地理 関連記事

「世界のすがた」6つのポイント

「5つの気候帯」 覚え方と練習問題

「アジア州のまとめ」 3つのポイント

「ヨーロッパ州のまとめ」 4つのポイント

コメント

  1. y.y より:

    とてもわかりやすくて定期テストのたびにいつも見てます!!!!これからも頑張ってください‍♀️

    • takenoko20160901 より:

      コメントありがとうございます!少しずつですが新しい記事をアップしていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

  2. 田中ゴンザレスTvちゃんだよ:):):):):):):):):):)❤❤ より:

    とてもわかりやすかったです!!!、

    • takenoko20160901 より:

      コメントありがとうございます!
      少しでも勉強の参考になれば幸いです。