中学1年の社会の歴史分野で学習する「奈良時代」。
この時代で重要なポイントは、以下の4つです。
③天平文化
この記事は、たけのこ塾が中学生に向けて、TwitterやInstagramに投稿した内容をもとに作成しています。
ぜひ、あなたの勉強にご活用下さい。
①律令国家と平城京
律令国家や平城京について、覚えておいたほうがよい語句がいくつかあります。
それらについてまとめた問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみましょう!
【問題】( )の中に入る適当な語句を答えましょう。
(1) 701年、唐の法律にならい、( ① )が制定される。
(2) 律令にもとづいて政治を行う国家を( ② )という。ちなみに( ③ )は刑罰のきまりで、( ④ )は政治を行ううえでのきまりである。
(3) 地方を国と郡に分け、都から( ⑤ )を派遣し、その下に地方の豪族を( ⑥ )に任命した。
(4) 九州には、( ⑦ )という役所が置かれた。
(5) 710年、( ⑧ )に都が移される。
(6) 日本で最初の銅銭である( ⑨ )がつくられる。さらに( ⑩ )などの貨幣も発行された。
問題の解答は↓の通りです。
【解答】①大宝律令、②律令国家、③律、④令、⑤国司、⑥郡司、⑦大宰府、⑧平城京、⑨富本銭、⑩和同開珎
「律令」とは、政治を行ううえでの法律のことです。
「律」は刑罰のきまりで、「令」は政治を行ううえでのきまりを指します。
「大宝律令」は、701年に唐の律令にならって制定された法律です。
これにより、全国を支配するしくみが細かく定められました。
「律令国家」とは、律令にもとづいて運営される国家のことです。
日本では、天皇と貴族が中心となり運営しました。
律令制のもとでは、地方は国・郡に分けられて役人がおかれました。
「国司」は、中央の貴族が任命され、国ごとに派遣されました。
「郡司」は、国司の下におかれた役人で、地方の豪族が任命されました。
「平城京」は、710年に唐の長安にならって奈良盆地につくられた都です。
このころ日本では銅銭がつくられました。
「富本銭」は、日本で最初につくれた銅銭です。
「和同開珎」などの貨幣も発行されました。
国司と郡司の違いや富本銭・和同開珎は、中学歴史のテストでよくきかれる内容です。
しっかり覚えておきましょう!
先ほど説明した「律」と「令」のちがいを覚えるゴロ合わせが、コチラです!
「理系は冷静」
眼鏡をキラーンとさせている冷静な理系の学生をイメージして覚えてみて下さいね。
ゴロ合わせの内訳は↓の通りです。
・理→ 律、系→ 刑罰
・冷→ 令、静(せい)→ 政治を行ううえでのきまり
※YouTubeに『律と令のちがいの覚え方』についてのゴロ合わせ動画を投稿しているので、↓のリンクからご覧下さい!
②班田収授法と墾田永年私財法
「班田収授法」と「墾田永年私財法」について、覚えておかなければならない語句がいくつかあります。
それらについてまとめた問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみましょう!
【問題】( )の中に入る適当な語句を答えましょう。
(1) ( ① )法は、戸籍に登録された6才以上のすべての人々に( ② )を与え、死ぬと返させることを定めた法令である。
(2) 人々は( ③ )・( ④ )・庸などの税や、九州北部の防衛をする( ⑤ )などの負担を課せられた。
(3) 人に開墾をすすめるため、新しく開墾した土地の私有を認める( ⑥ )法が制定された。
(4) 貴族や寺院の私有地のことを( ⑦ )という。
問題の解答は↓の通りです。
【解答】①班田収授(法)、②口分田、③租、④調、⑤防人、⑥墾田永年私財(法)、⑦荘園
「班田収授法」は、戸籍に登録された6歳以上のすべての人々に「口分田」を与えて、死ぬと国に返させる土地制度です。
班田収授法により口分田を与えられた人々には、様々な税の負担が課せられました。
「租」は収穫量の約3%の稲を納めさせる税です。
「調」は絹や糸、地方の特産物などを納めさせる税です。
「庸」は労役の代わりに、布(麻布)を納めさせる税です。
これら以外でも、九州北部の防衛につく「防人」や、国司のもとで労役を行う「雑徭」などの負担がありました。
「租・調・庸」の内容を覚えるゴロ合わせが、コチラです!
「それ、いいね
超お得さ
代用の布」
・それ→租、いいね→稲
・超→調、得さ→特産物
・代→労役の代わり、用→庸
※YouTubeに『租・調・庸の覚え方』についてのゴロ合わせ動画を投稿しているので、↓のリンクからご覧下さい!
「墾田永年私財法」は、743年に出された法令です。
新しく開墾した土地は、永久に自分の土地にしてよいことを認めた法令でした。
墾田永年私財法が制定されたことで、力のある貴族や寺社の私有地が各地に広がっていきました。
この貴族や寺社の私有地のことを、「荘園」といいます。
班田収授法と口分田、墾田永年私財法と荘園、これらの組み合わせを覚えていない中学生が少なくありません。
そこで、この組み合わせを覚えるためのゴロ合わせを作成しました。
「ハンパなく、根性がある」
・ハン→班田収授法、く→口分田
・根(コン)→墾田永年私財法、性(ジョウ)→荘園
※YouTubeに『奈良時代の土地制度』についてのゴロ合わせ動画を投稿しているので、↓のリンクからご覧下さい!
③天平文化
奈良時代の文化である天平文化について、覚えておいたほうがよい語句がいくつかあります。
それらについてまとめた問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみましょう!
【問題】( )の中に入る適当な語句を答えましょう。
(1) 聖武天皇は仏教の力で国家を守ろうとして、国ごとに( ① )寺と国分尼寺、都には( ② )寺を建てた。
(2) ( ③ )は、一般の人々の間で布教を行った民間の僧である。
(3) ( ④ )は、盲目になっても日本に渡り、仏教の教えを広めた僧である。
(4) (④)が建てた寺は( ⑤ )寺である。
(5) (②)寺の( ⑥ )は、聖武天皇の遺品などがおさめられた宝物庫で、( ⑦ )造とよばれる方法でつくられた。
問題の解答は↓の通りです。
【解答】①国分(寺)、②東大(寺)、③行基、④鑑真、⑤唐招提(寺)、⑥正倉院、⑦校倉(造)
「天平文化」とは、聖武天皇のころもっとも栄えた、国際色豊かな貴族中心の仏教文化です。
聖武天皇は、仏教の力で国を守ろうとして、国ごとに国分寺・国分尼寺、都に大仏と東大寺を建てました。
また、奈良時代に仏教を広めた僧として、以下の2人が重要です。
「行基」は、一般の人々に布教し、橋や用水路をつくりました。
「鑑真」は、何度も遭難し、盲目になっても日本にわたってきた唐の僧で、正しい仏教の教えを広めました。
行基と鑑真は、同じ奈良時代に生きた僧ということで、間違えてしまう中学生が少なくありません。
※YouTubeに『行基と鑑真のちがい』についての解説動画を投稿しているので、↓のリンクからご覧下さい!
「正倉院」は、東大寺の宝物庫で、聖武天皇の遺品などがおさめられており、校倉造(あぜくらづくり)でつくられています
「唐招提寺」は、来日した鑑真が開いた寺です。
天平文化は、中学歴史でよく問われる分野です。
行基と鑑真の違いや、天平文化の特徴(国際色豊かな仏教文化)をしっかり押さえておきましょう!
また、聖武天皇を聖徳太子と間違える中学生もよくいますので、気をつけましょう。
④歴史書と万葉集
奈良時代にまとめられた歴史書や万葉集。
それらについてまとめた問題を↓に載せていますので、チャレンジしてみましょう!
【問題】( )の中に入る適当な語句を答えましょう。
(1) ( ① )と( ② )は、神話や伝承、記録などをもとにまとめられた歴史書である。
(2) ( ③ )は、地方の国ごとに自然や産物、伝説などを記した地理書である。
(3) ( ④ )は、わが国で最古の和歌集であり、天皇や貴族、防人や農民などの和歌を約4500首おさめている。
問題の解答は↓の通りです。
【解答】①古事記、②日本書紀 (※①②は順不同)、③風土記、④万葉集
「古事記」と「日本書紀」は、神話や伝承、記録などをもとにまとめられた歴史書です。
古事記の”記”と、日本書紀の”紀”、この違いに注意しましょう!
「風土記(ふどき)」は、地方の国ごとに自然や産物、山や川の名の由来や伝説などが記された地理書です。
「万葉集」は、わが国最古の和歌集で、約4500首がまとめられています。
大伴家持がまとめたといわれています。
古事記と日本書紀、万葉集は、中学歴史のテストでよく出題されます。
しっかり覚えておきましょう!
古事記の”記”と、日本書紀の”紀”の違いを覚えるためのゴロ合わせを作成しました。
「こじつけ言う、ニート」
・こじ→古事記、言う→ごんべん
・ニ→日本書紀、ート(イト)→いとへん
※YouTubeに『古事記と日本書紀の覚え方』についてのゴロ合わせ動画を投稿しているので、↓のリンクからご覧下さい!
⑤奈良時代の年号の覚え方
・701年 → 慣れていません、大宝律令
・710年 → なんとステキな、平城京
・743年 → 名無しさんにも、墾田永年私財法
※YouTubeに『奈良時代の年号の覚え方』についてのゴロ合わせ動画を投稿しているので、↓のリンクからご覧下さい!
記事のまとめ
以上、中1社会・歴史「奈良時代」について、詳しく説明してきました。
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒よろしくお願いします。
ご意見・ご感想、質問などございましたら、下のコメント欄にてお願いします!