中学1年の数学で学習する「方程式」
前回の記事「方程式ってなに? → 0から教えます!」で、少しは方程式になじんでもらえたと思います。
今回は「等式の性質」を使って方程式を解く方法について、お教えしたいと思います。
この記事では、次の内容を詳しく説明しています。
「等式の性質」は、方程式の計算の基本となるものですので、この記事を読んで、しっかり理解しましょう!
①「等式の性質」とは?
まずはじめに「等式の性質」について、「てんびん」を使って説明してみましょう。
下の図をご覧下さい。
この図では、□と△がつりあっている状態です。
ではこの状態で、両方の皿に同じ重さの●を載せたらどうなるでしょうか?
それを示したのが次の図です。
もともと□と△がつりあっていたので、両方の皿に同じ重さの●を載せても、つりあっている状態のままです。
このことを、式で表すと次のようになります。
□=△のとき、
□+●=△+●
同様に□=△なら、左辺と右辺から同じ大きさの●をひいても等式が成り立ちます。
これを式で表すと、
□=△のとき、
□-●=△-●
さらに□=△なら、左辺と右辺に同じ大きさの●をかけても等式が成り立ちます。
これを式で表すと、
□=△のとき、
□×●=△×●
最後に□=△なら、左辺と右辺を同じ大きさの●で割っても等式が成り立ちます。
これを式で表すと、
□=△のとき、
□÷●=△÷●
※ただし、0で割ることはできないので、●は0以外の数でなければなりません。注意しましょう!
・それでは、等式の性質をまとめてみましょう。
① □=△のとき、□+●=△+●
② □=△のとき、□-●=△-●
③ □=△のとき、□×●=△×●
④ □=△のとき、□÷●=△÷●
※ただし④は●は0以外の数
②両辺に同じ数をたして方程式を解く
では、等式の性質を使って、次の方程式を解いてみましょう。
x-4=3
上の方程式を、x=□の形にすることができれば、答えがわかりますよね。
そして、x=□の形にするには、左辺をxだけにすればよいですよね。
では、左辺をxだけにするにはどうすればよいでしょうか?
:
わかりましたか?
左辺にはxと-4がありますよね。
もし左辺に4をたせば、-4と4をたし算して0になるので、xだけにすることができます。
ここで、思い出してほしいのが「等式の性質」です。
”□=△なら、□+●=△+●”をうまく利用しましょう。
等式の性質を使って、両辺に4をたしたらどうなるでしょう?
そう、等式を成り立たせたまま、左辺をxだけにすることができるのです!
では、実際にどのように解いていくのか、見ていきましょう。
x-4=3
x-4+4=3+4
x=7 (答え)
もう1問、練習してみましょう!
x-2=-6
解き方と答えは、以下の通りです。
x-2=-6
x-2+2=-6+2
x=-4 (答え)
③両辺から同じ数をひいて方程式を解く
次の方程式も、等式の性質を使って解いてみましょう。
x+2=6
今回も、左辺をxだけにすればよいですよね。
では、左辺をxだけにするにはどうすればよいでしょうか?
:
わかりましたか?
左辺にはxと+2がありますよね。
もし左辺から2をひけば、2から2をひいて0になるので、xだけにすることができます。
ここで、思い出してほしいのが「等式の性質」です。
”□=△なら、□-●=△-●”をうまく利用しましょう。
等式の性質を使って、両辺から2をひいたら…
そう、等式を成り立たせたまま、左辺をxだけにすることができますよね。
では、実際にどのように解いていくのか、見ていきましょう。
x+2=6
x+2-2=6-2
x=4 (答え)
もう1問、練習してみましょう!
x+5=-2
解き方と答えは、以下の通りです。
x+5=-2
x+5-5=-2-5
x=-7 (答え)
④両辺に同じ数をかけて方程式を解く
次の方程式も、等式の性質を使って解いてみましょう。
今回も、左辺をxだけにすればよいですよね。
では、左辺をxだけにするにはどうすればよいでしょうか?
:
わかりましたか?
左辺にはxの分母に4がありますよね。
もし左辺に4をかければ、約分されてxの分母の4が1になるので、左辺をxだけにすることができます。
ここで、思い出してほしいのが「等式の性質」です。
”□=△なら、□×●=△×●”をうまく利用しましょう。
等式の性質を使って、両辺に4をかけたら…
そう、等式を成り立たせたまま、左辺をxだけにすることができますよね。
では、実際にどのように解いていくのか、見ていきましょう。
もう1問、練習してみましょう!
解き方と答えは、以下の通りです。
⑤両辺を同じ数で割って方程式を解く
次の方程式も、等式の性質を使って解いてみましょう。
5x=15
今回も、左辺をxだけにすればよいですよね。
では、左辺をxだけにするにはどうすればよいでしょうか?
:
わかりましたか?
左辺では、xに5がかけてありますよね。
もし左辺を5で割れば、xの係数5を5で割り1になるので、左辺をxだけにすることができます。
ここで、思い出してほしいのが「等式の性質」です。
”□=△なら、□÷●=△÷●”をうまく利用しましょう。
等式の性質を使って、両辺を5で割ったら…
そう、等式を成り立たせたまま、左辺をxだけにすることができますよね。
では、実際にどのように解いていくのか、見ていきましょう。
5x=15
5x÷5=15÷5
x=3 (答え)
もう1問、練習してみましょう!
2x=14
解き方と答えは、以下の通りです。
2x=14
2x÷2=14÷2
x=7(答え)
※YouTubeに「等式の性質」についての解説動画をアップしていますので、↓のリンクからご覧下さい!
【動画】中1数学「方程式・等式の性質はてんびんでイメージ①」
【動画】中1数学「方程式・等式の性質はてんびんでイメージ②」
記事のまとめ
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
次回は「移項を使って方程式を解こう!」をアップしますので、ぜひご覧下さい!
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。
ご意見・ご感想、質問などございましたら、下のコメント欄にてお願いします。
コメント
マイナスの数字がいきなりプラスに変わって答え違うじゃん
丸3のとこ
嘘教えるんじゃないよ
間違った内容を掲載してしまい、たいへん申し訳ありませんでした。
ご指摘いただいたお陰で、間違っていた箇所を訂正することができました。
今後このようなことが無いよう気を付けていく所存です。
間違いをご指摘するコメントをいただきましたこと、誠にありがとうございました。