中1数学「方程式」小数をふくむ方程式ってどう解くの?

 中学1年の数学で学習する「方程式」

 今回は小数をふくむ方程式」の解き方がよくわからないという中学生に向けて、詳しく解説しています。

 この記事は、次の3つの内容を詳しく説明しています。

 ①小数をふくむ方程式の解き方(1)

 ②小数をふくむ方程式の解き方(2)

 ③小数をふくむ方程式の練習問題

 

 なお前回・前々回の記事で解説した「等式の性質」「移項を使った方程式の解き方」の理解を前提としています。

 自信がない中学生は、以下の記事で学習してからこの記事をご覧下さい!

等式の性質を使って方程式を解こう!

移項を使って方程式を解こう!

 「小数をふくむ方程式」の解き方が理解できると、この次に学習する「分数をふくむ方程式」もわかりやすくなります。

 この記事を読んで、しっかり理解しましょう!

①小数をふくむ方程式の解き方(1)

 まず、下の方程式を見て下さい。

 0.4x+0.3=0.2x-0.9

 文字の項も数の項も、すべての項に小数がふくまれています。

 小数がふくまれていると、計算が大変そうですよね…。

 この方程式に使われている数が、すべて整数だったらどうでしょうか?

 もしそうだったら、計算しやすいですよね。

 じつは…、この方程式を、すべて整数の方程式にすることができるのです!

 では、どうすればすべて整数の方程式にできるか、考えてみましょう。

 等式の性質」を使い両辺に「ある数」をかけると、すべて整数の方程式にすることができるのですが、どんな数をかければよいでしょうか?

   :

 そう!

 両辺に10をかければ、すべて整数の方程式にすることができますよね!

 では両辺を10倍して、どのように計算を進めていくのか見ていきましょう!

       0.4x+0.3=0.2x-0.9

(0.4x+0.3)×10=(0.2x-0.9)×10

 分配法則」を使い、カッコ内のそれぞれの項に10をかけると、

0.4x×10+0.3×10=0.2x×10-0.9×10

              4x+3=2x-9

 すべて整数の方程式にすることができましたね。

 あとは、「移項」を使って方程式を解いていきます。

  4x+3=2x-9

    4x-2x=-9-3

           2x=-12

 両辺を2で割る(もしくは1/2をかける)と、

      2x÷2=-12÷2

                 x=-6【答え】

 このように、小数第1位の小数をふくむ方程式は、両辺を10倍するとすべて整数の方程式にすることができます。

勉強している少年のイラスト


②小数をふくむ方程式の解き方(2)

 では、次のような小数をふくむ方程式の場合、どうすればよいか考えてみましょう!

 0.05x-0.09=0.02x+0.12

 この方程式では、両辺を10倍しても小数をふくんだままですよね…。

 どうすればよいでしょうか?

   :

 そう!

 この場合、両辺を10倍ではなく100倍すれば、すべて整数の方程式にすることができますよね!

 では、両辺を100倍すると、

       0.05x-0.09=0.02x+0.12

(0.05x-0.09)×100=(0.02x+0.12)×100

 「分配法則」を使い、カッコの内の各項に100をかけると、

0.05x×100-0.09×100=0.02x×100+0.12×100

      5x-9=2x+12

 すべて整数の方程式にすることができました!

 あとは、「移項」を使って方程式を解いていくと、

  5x-9=2x+12

 5x-2x=12+9

        3x=21

 両辺を3で割る(もしくは1/3をかける)と、

    3x÷3=21÷3

              x=7【答え】

 このように、小数第2位の小数をふくむ方程式は、両辺を100倍するとすべて整数の方程式にすることができます。

一生懸命、勉強している女の子


③小数をふくむ方程式の練習問題

 では最後に、小数をふくむ方程式の練習問題を解いてみましょう。

 ↓に2問、問題を載せているので、チャレンジしましょう!

   (1) 0.5x=0.2x+2.1

   (2) 0.4x-0.7=0.3x-0.5

 (3) x+0.3=0.6x+2.7

   (4) 0.03x-0.23=0.06x-0.14

 解答は↓に載せています。

 (1) 両辺を10倍します

     0.5x×10=(0.2x+2.1)×10

              5x=2x+21

       5x-2x=21

             3x=21

                   x=7【答】

 (2) 両辺を10倍します

     (0.4x-0.7)×10=(0.3x-0.5)×10

                     4x-7=3x-5

                    4x-3x=-5+7

                                     x=2【答】

 (3) 両辺を10倍します

     (x+0.3)×10=(0.6x+2.7)×10

             10x+3=6x+27

           10x-6x=27-3

                   4x=24

                            x=6【答】

 (4) 両辺を100倍します

      (0.03x-0.23)×100=(0.06x-0.14)×100

                     3x-23=6x-14

                      3x-6x=-14+23

                         -3x=9

                                        x=-3【答】

 間違えた問題は解答をよく見て、やり方をしっかり理解しておきましょう!

※YouTubeに「小数をふくむ方程式」についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!

【動画】中1数学「方程式・小数の方程式はすべて整数に!」


記事のまとめ

 以上、中1数学で学習する「小数をふくむ方程式」の解き方について、詳しく説明してきました。
 
 いかがだったでしょうか?

◎今回の記事のポイントをまとめると…

・小数をふくむ方程式は、すべて整数の方程式にする

 そのためには…

→もし小数第1位の小数をふくむ方程式なら、両辺を10倍する

→もし小数第2位の小数をふくむ方程式なら、両辺を100倍する

 今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

 次回は分数をふくむ方程式ってどう解くの?をアップしますので、コチラの記事もぜひご覧下さい!

 これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。

 ご意見・ご感想、質問などございましたら、下のコメント欄にてお願いします。

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コメント

  1. ゆあん より:

    分数の入った方程式も見ました
    とても分かりやすくて良かったです
    明日は中間テストです
    完璧にはできないかもだけどこれを見て良かったです

  2. かげろう より:

    凄くわかりやすかったです。

  3. 伏黒 より:

    数学のレポートで参考にさせていただきました。
    数学が苦手なのですが今までの中でとても分かりやすかったです。分数の方も分かりやすくて助かりました。