中学1年で学習する「文字の式」。
今回は、文字式のたし算・ひき算について詳しく見ていきたいと思います。
まずはじめに、項と係数についての説明を行っています。
その後、式を簡単にする方法について、次の内容を説明しています。
正負の数の計算と同じで、文字式の計算もかけ算・わり算よりたし算・ひき算を苦手とする中学生が多いです。
この記事を読んで、しっかり理解しましょう!
①項と係数
4x+3y-5という式を例に、説明していきたいと思います。
4x+3y-5を、記号+(たす)を使って表すと、次のようになります。
4x+3y-5
=(+4x)+(+3y)+(-5)
このように、記号+(たす)で結ばれた4x、3y、-5を、式4x+3y-5の項といいます。
さらに、文字をふくむ項の4xや3yはそれぞれ次のように表せました。
4x = 4 × x
3y = 3 × y
4xの4や3yの3のように、文字にかけられている数をその文字の係数といいます。
項と係数、この2つの用語の意味をしっかり覚えておきましょう!
※YouTubeに「項と係数」についての解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
②式を簡単にする方法
ここからは、文字式のたし算・ひき算の基本的なやり方について、順を追って説明していきたいと思います。
(ⅰ)文字の項どうしのたし算
次のような、文字の項どうしのたし算を考えてみましょう。
2x+4x
この文字式の意味と答えは、次の通りです。
2xはxが2個、4xはxが4個ということを意味しています。
xが2個とxが4個をたすと、xが6個になります。
xが6個ということなので、答えは6xになります。
では似た問題を2問、練習してみましょう!
① 9a+6a
② x+2x
①について、9a+6aは、
aが9個とaが6個をたすことなので、aが15個。
よって、答えは15aになります。
②について、xは係数”1″が省略された形でした。
よって、xとはxが1個であることを意味します。
x+2xは、xが1個とxが2個をたすことなので、xが3個。
よって、答えは3xになります。
(ⅱ)文字の項どうしのひき算
次のような、文字の項どうしのひき算を考えてみましょう。
6x-4x
正負の数の単元で、ひき算を負の数のたし算になおして計算する方法を学習しました。
同じように、文字の項どうしのひき算をたし算で考えると、
6x-4x
=6x+(-4x)
このようにたし算の形になおすと、この文字式の意味と答えは次のように考えることができます。
6xはxが6個、-4xはxが-4個ということを意味しています。
xが6個とxが-4個をたすと…、
xは2個になります。
xが2個ということなので、答えは2xですね。
では似た問題を2問、練習してみましょう!
① 2a-8a
② -x-3x
①について見ていきましょう。
2a-8aをたし算になおすと、2a+(-8a)。
aが2個とaが-8個をたすと、aが-6個。
よって、答えは-6aです。
②について、-xは係数”-1″が省略された形でした。
よって、-xとはxが-1個であることを意味します。
-x-3xをたし算になおすと、-x+(-3x)。
xが-1個とxが-3個をたすことなので、xが-4個。
よって、答えは-4xになります。
(ⅲ)係数が分数の文字の項どうしのたし算・ひき算
次のような、係数が分数の文字の項どうしのたし算を考えてみましょう。
この文字式の意味と答えは、次の通りです。
1/5xはxが1/5個、2/5xはxが2/5個ということを意味しています。
xが1/5個とxが2/5個をたすと、xが3/5個になります。
xが3/5個ということなので、答えは3/5xになります。
では次に、通分が必要な分数の文字の項どうしのたし算を考えてみましょう。
この文字式の意味と答えは、次の通りです。
1/2xはxが1/2個、1/3xはxが1/3個ということを意味しています。
xが1/2個とxが1/3個をたすためには、通分が必要になります。
よって、分母を6に通分して、
3/6x+2/6x
xが3/6個とxが2/6個をたすと、xが5/6個になります。
xが5/6個ということなので、答えは5/6xになります。
では似た問題を2問、練習してみましょう!
①について、1/3a+2/3aを見ていくと、
aが1/3個とaが2/3個をたすことなので、aが3/3個。
つまりaが1個ということなので、答えはaになります。
②について、x-1/3xをたし算になおすと、x+(-1/3x)。
xが1個とxが-1/3個をたすことになります。
1と-1/3をたすため、分母を3に通分すると、
xが3/3個とxが-1/3個をたすことになり、xが2/3個になります。
よって答えは、2/3xとなります。
(ⅳ)文字の項・数の項どうしのたし算・ひき算
次のような、文字の項と数の項どうしのたし算を考えてみましょう。
2x+5+4x+1
このような文字の項と数の項が混じった計算において、
・同じ文字の項は同じ文字の項どうし
・数の項は数の項どうし
と計算しなければなりません。
よって、2x+5+4x+1の計算は次のようになります。
2x+5+4x+1
=2x+4x+5+1
=6x+6
文字の項と数の項をたし算・ひき算してしまう中学生が少なくありません。
文字の項と数の項はたし算・ひき算できませんので、間違わないよう注意しましょう。
では似た問題で、練習してみましょう!
-2a+5+6a-4
まず、文字の項と数の項をまとめて、
-2a+5+6a-4
=-2a+6a+5-4
文字の項どうし・数の項どうしを計算して、
-2a+6a+5-4
=4a+1
答えは、4a+1
文字式のたし算・ひき算をマスターしていないと、この先の単元で苦労します。
中学1年のこの時期に、しっかりマスターしておきましょう!
※YouTubeに「文字式のたし算・ひき算」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
記事のまとめ
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。
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