中学1年で学習する「文字の式」。
文字式に使われる文字は、「いろいろな数を入れることができる箱のようなイメージ」でした。
文字式の文字に数をあてはめることを、文字に数を代入するといいます。
そして、文字に数を代入して式を計算した結果のことを、式の値と言います。
代入するとき、絶対に気を付けなくてはならないことが1つあります。
それは、「負の数(マイナスの数)を代入するときは、必ずカッコを付けなくてはならない」ということです。
これだけでは、何のことかよくわからないと思います。
そこで、今回は順序立てて「代入と式の値」について、詳しく説明していきたいと思います。
・この記事で説明する内容は、以下の通りです。
式の値を代入で求める問題
では早速、代入で式の値を求める問題にチャレンジしてみましょう!
【問1】a=5のとき、次の式の値を求めましょう
① 4a+5
② 6-3a
③ a2
解答は次の通りです。
① 4a+5
4a+5の”a”に、5を代入します。
4aは4×aですので、”a”に、5を代入すると次のようになります。
4×5+5
=20+5
=25
② 6-3a
6-3aの”a”に、5を代入します。
3aは3×aですので、”a”に、5を代入すると次のようになります。
6-3×5
=6-15
=-9
③ a2
a2の”a”に、5を代入します。
a2はa×aですので、”a”に、5を代入すると次のようになります。
5×5
=25
代入する数が正の数の場合は、そこまで難しくなかったと思います。
文字式のかけ算のきまりで省略されている、記号×(かける)に注意しましょう。
負の数を代入して、式の値を求める方法
ここからは、文字式の文字に負の数を代入して、式の値を求める方法について説明していきます。
この記事の冒頭にも書きましたが、負の数を代入するときに気を付けなければならないこと。それは…、
「負の数にカッコを付けて代入する」ことです。
次の例題を使って、負の数にカッコを付けて代入する理由を説明したいと思います。
【例題】a=-3のとき、3a+6の式の値を求めましょう。
負の数にカッコを付けずに代入した場合、次のようになります。
3a+6の”a”に、-3を代入します。
3aは3×aですので、”a”に、-3を代入すると次のようになります。
3×-3+6
= ?
このように×の記号と-の記号が続くと、かけ算なのかひき算なのか、わからなくなってしまいます。
次に、カッコを付けて代入した場合を考えてみましょう。
3a+6の”a”に、(-3)を代入すると次のようになります。
3×(-3)+6
=-9+6
=-3
このように、負の数にカッコを付けて代入すれば、先に3×(-3)のかけ算をすればよいことがわかります。
負の数にカッコを付けずに代入すると、負の数のマイナスの符号が、記号-(ひく)と区別がつかなくなります。
その結果、計算間違いをしてしまう中学生が少なくありません。
ですので、「負の数は、必ずカッコを付けて代入する」よう心がけて下さい!!
負の数を代入して、式の値を求める問題
では、負の数を代入して式の値を求める問題にチャレンジしてみましょう!
【問2】a=-6のとき、次の式の値を求めましょう
① 2a+5
② 3-2a
③ a2
解答は次の通りです。
① 2a+5
2a+5の”a”に、-6を代入します。
-6は負の数ですので、カッコを付けて代入します。
2aは2×aですので、“a”に、(-6)を代入すると次のようになります。
2×(-6)+5
=-12+5
=-7
② 3-2a
3-2aの”a”に、-6を代入します。
-6は負の数ですので、カッコを付けて代入します。
2aは2×aですので、“a”に、(-6)を代入すると次のようになります。
3-2×(-6)
=3-(-12)
=3+12
=15
③ a2
a2の”a”に、-6を代入します。
-6は負の数ですので、カッコを付けて代入します。
a2はa×aですので、“a”に、(-6)を代入すると次のようになります。
(-6)×(-6)
=36
ちゃんとカッコを付けて負の数を代入することができましたか?
負の数を代入して式の値を求める問題に苦手意識を持っている中学生は、けっこう多いです。
負の数を代入するときは、カッコをつけることに注意しましょうね。
2つの文字に代入して、式の値を求める問題
では最後に、2つの文字に代入して式の値を求める問題にチャレンジしてみましょう!
文字が2つになっているだけで、やり方は今までと同じですので 自信を持って挑戦して下さい!
【問3】a=4、b=-2のとき、次の式の値を求めましょう
① 3a+2b
② 2a-5b
解答は次の通りです。
①3a+2b
3a+2bの”a”に4を、”b”に-2を代入します。
-2は負の数ですので、カッコを付けて代入します。
3aは3×a、2bは2×bですので、”a”に4、“b”に(-2)を代入すると、次のようになります。
3×4+2×(-2)
=12+(-4)
=12-4
=8
② 2a-5b
2a-5bの”a”に4を、”b”に-2を代入します。
-2は負の数ですので、カッコを付けて代入します。
2aは2×a、5bは5×bですので、”a”に4、“b”に(-2)を代入すると、次のようになります。
2×4-5×(-2)
=8-(-10)
=8+10
=18
ここまでの問題をきちんと解くことができれば、中1で学習する式の値を求める問題の基本はマスターできています。
あとは、学校のワークなどでいろいろな問題に挑戦して、力を付けていきましょう!
記事のまとめ
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
これからも、中学生のみなさんに役立つ記事をアップしていきますので、何卒、よろしくお願いします。
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