中学2年の数学で学習する「連立方程式」
以前の記事では、連立方程式の「加減法」と「代入法」、さらに「いろいろな連立方程式」の解き方について解説しました。
今回は苦手意識をもっている中学生が多い、「連立方程式の文章問題」の解き方についての解説記事になります。
この記事では↓のポイントについて解説しています。
この記事を読んで、連立方程式の基本的な文章題の解き方について、しっかり理解しましょう!
①「連立方程式の文章題」を解く手順を理解しよう!
↓の例題を使って、連立方程式の文章題を解く手順を解説していきたいと思います。
【例題】
1本100円のペンと1本60円の鉛筆を合わせて9本買ったら、代金の合計は740円でした。ペンと鉛筆をそれぞれ何本買ったでしょう?
(ⅰ) 求めたい値を文字を使って表す
連立方程式の文章題を解くうえで、最初にすることは
求めたい値を文字で表す
ことです!
この問題の場合、求めたい値は
① 買ったペンの本数
② 買った鉛筆の本数
ですので、ペンの本数をx本、買った鉛筆の本数をy本と表します。
(ⅱ) イコールの関係を2つ見つける
次に、問題からイコールの関係になっているものを2つ見つけます。
この問題においては、
① ペンと鉛筆の本数
② ペンと鉛筆の代金
の2つのイコールの関係が成り立っています。
もう少し詳しく見てみましょう。
①ペンと鉛筆の本数だったら、
[買ったペンの本数]+[買った鉛筆の本数]=9(本)
というイコールの関係が成り立っています。
②ペンと鉛筆の代金だったら、
[ペンの代金]+[鉛筆の代金]=740(円)
というイコールの関係が成り立っています。
(ⅲ) イコールの関係を方程式にする
(ⅱ)で見つけた2つのイコールの関係を、方程式にしていきます。
まず↓のペンと鉛筆の本数におけるイコールの関係を、方程式にしてみましょう。
[買ったペンの本数]+[買った鉛筆の本数]=9(本)
↑のイコールの関係において、
・買ったペンの本数→ x(本)
・買った鉛筆の本数→ y(本)
なので、
x+y=9
という方程式をつくることができます。
つづいて↓のペンと鉛筆の代金におけるイコールの関係を、方程式にしてみましょう。
[ペンの代金]+[鉛筆の代金]=740(円)
↑のイコールの関係において、
・ペンの代金は”ペン1本の値段(100円)×本数(x本)“なので、
→ 100x(円)
・鉛筆の代金は”鉛筆1本の値段(60円)×本数(y本)”なので、
→ 60y(円)
なので、
100x+60y=740
という方程式をつくることができます。
(ⅳ) 連立方程式として解いて答えを出す
最後に、(ⅰ)~(ⅲ)によってつくった連立方程式を解いて答えを求めます。
・x+y=9 …①
・100x+60y=740 …②
今回は、加減法を使って計算していきたいと思います。
xの係数を合わせたいので、①の式を100倍します。
・100x+100y=900 …①’
つづいて、①’と②をひき算します。
40y=160
両辺を40で割ると
y=4
y=4を➀に代入
x+4=9
x=9-4
x=5
よって答えは、ペン5本・鉛筆4本
※YouTubeに「連立方程式の文章題」の解説動画を投稿していますので、↓のリンクからご覧下さい!
②「連立方程式の文章題」練習問題を解いてみよう!
ここでは、先ほど解説した「連立方程式の文章題を解く手順」を使って、練習問題を解いていきたいと思います。
↓の問題を一緒に解いていきましょう!
【問題】
1個160円のりんごと1個100円のなしを合わせて5個買ったら、代金の合計は680円でした。りんごとなしをそれぞれ何個買ったでしょう?
はじめに、買ったりんごの数をx個、買ったなしの数をy個とします。
つづいて、イコールの関係を2つ見つけてみましょう。
まずりんごとなしの個数について、イコールの関係がつくられます。
[買ったりんごの個数]+[買ったなしの個数]=5(個)
もう1つりんごとなしの代金について、イコールの関係がつくられます。
[りんごの代金]+[なしの代金]=680(円)
では↑でつくったイコールの関係をもとに、方程式を2つつくってみましょう。
[買ったりんごの個数]+[買ったなしの個数]=5(個)
↑を方程式にすると、
・買ったりんごの個数→ x個
・買ったなしの個数→ y個
よって、
x+y=5
[りんごの代金]+[なしの代金]=680(円)
↑を方程式にすると、
・りんごの代金は”りんごの値段(160円)×りんごの個数(x個)”なので
→ 160x円
・なしの代金は”なしの値段(100円)×なしの個数(y個)”なので
→ 100y円
よって、
160x+100y=680
以上より、↓の連立方程式をつくることができます。
・x+y=5 …①
・160x+100y=680 …②
↑の連立方程式は加減法で解きたいと思います。
yの係数を合わせるために①を100倍すると、
・100x+100y=500 …①’
次に①’と②をひき算します。
-60x=-180
両辺を-60で割ると、
x=3
x=3を①に代入
3+y=5
y=5-3
y=2
よって答えは、りんご3個・なし2個
記事のまとめ
今回の記事のポイントをまとめると…
連立方程式の文章題を解く手順
➀ 求めたい値を文字(xとy)で表す
↓
② 問題からイコールの関係になっているものを2つ見つける
↓
➂ イコールの関係を2つの方程式で表す
↓
④ ①~➂でつくった連立方程式を解いて答えを求める
今回も最後まで、たけのこ塾のブログ記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
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